2026年1月22日 巻頭言 無料公開

堀田都茂樹
日本文学の世界的展開は、いま「翻訳の質」を問い直している
日本文学が英米市場で厚みをもって読まれ始めている背景には、世界の多極化という大きな潮流があるのだろう。
もはや世界は、単一の価値観や物語を求めてはいない。複数の感性、複数の生き方、複数の「正解」を受け入れる段階に入っている。
翻訳家 鴻巣友季子氏が指摘するように、日本文学はいま、村上春樹一人の成功を超え、「面」として英語圏に受け取られ始めている。これは偶然ではない。日本文学が本来もってきた〈余白〉〈沈黙〉〈内省〉が、多極化した世界の読者の感性と、ようやく深いところで接続し始めた結果だろう。
ここで重要なのは、翻訳の役割が変わったという事実だ。
かつて翻訳は「文豪を紹介する技術」だった。
しかし今、翻訳は 続きはこちら
2026年1月1日 【新年のご挨拶】 無料公開

堀田都茂樹
バベルの50年を振り返って、次の50年はこうしたい!!
来年、バベルは創立52年目を迎えます。
半世紀を超える歩みを振り返ると、私たちの「翻訳」をめぐる歴史は、大きく四つの段階として読み取ることができます。
第一期は、『月刊翻訳の世界』の刊行に始まり、「翻訳文法」の開発、日、米、中、韓での「翻訳奨励賞」、「国際翻訳大賞」の実施、翻訳教育事業、そして米国連邦政府認証の翻訳専門職大学院の創設へと続く時代でした。翻訳を「語の変換」として捉え、その技術と理論を体系化することに力を注いだ、いわば土台構築の時代です。続きを読む
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第2ルーム World News Insightー堀田都茂樹
第2ルーム World News Insightー堀田都茂樹
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