――体験の中から「ひっかかり」を見つける
前回は、エッセイとはどのような文章なのか、そしてAIをどのように使えば、自分らしいエッセイを書くことができるのか、その基本を考えました。
エッセイを書くうえで大切なのは、単に「自分の書きたいことを書く」ことではありません。自分の体験や考えを、「他者も読みたくなる文章にすること」です。
では、そのためには何を題材にすればよいのでしょうか。ここで、多くの人が手を止めてしまいます。「自分には、エッセイに書くような特別な体験がない」と思ってしまうからです。
しかし、エッセイに必要なのは、特別な体験ではありません。必要なのは、日常の中で自分の心に残った、小さな「ひっかかり」です。
「なぜか気になった」「楽しかったのに、少し寂しかった」「あとになって、何度も思い出した」――そうした、まだうまく言葉になっていない感覚の中に、エッセイの種があります。
今回は、この「ひっかかり」とは何かを整理したうえで、AIを「思い出す装置」として使い、自分だけの題材を引き出す基本手順を考えてみましょう。
