2024年1月9日 第331号 World News Insight (Alumni編集室改め) 2024年 世界はどう動く バベル翻訳専門職大学院 副学長 堀田都茂樹
新年早々、能登地震、日航機炎上事故、世界に目を転じると、先が見えない、ウクライナとロシア戦争、
南アフリカ政府が「ジェノサイド(大量虐殺)行為」として国際司法裁判所(ICJ)に提訴したイスラエルとハマスの戦争、と世界は波乱含みの新年を迎えています。
ここで2024年(~25年)を俯瞰してみると、穏やかならぬ様子が見て取れるように思います。
1.11月に予定されている、米国大統領選挙。トランプが返り咲くか否かで、世界の様子は様変わりするでしょう。また、24年は、世界で重要な選挙が以下の様に予定されています。
約70カ国で選挙が行われ、20億人以上の有権者が選挙を行うとのこと。
台湾総統選挙 日本有事は近いのか
欧州議会選挙
インドネシア大統領選挙
東京都知事選挙
ロシア大統領選挙
韓国大統領選挙
アメリカ大統領選挙
インド総選挙
イギリス総選挙
メキシコ大統領選挙 等
2.戦争は長引くのか、日本への影響は
イスラエル・ハマス戦争
ロシア・ウクライナ戦争
ホルムズ海峡、マラッカ海峡の日本の石油運輸ルートへの影響は。
3.大国中国の崩壊が近いのか
不動産の大暴落で経済が崩壊、米国、日本にも逃げつつある中国富裕層の増加が予兆なのか。
日本はこれにどのように巻き込まれるのか。
4.LGBT文化大革命の行方は
深刻さを受け止められていない、お花畑の日本の行く末は。
5.WHO主導パンデミック条約、国際保健規則の改定により、人権無視、ワクチン接種の義務化が進むのか。日本も画策している緊急事態条項の行方は。
6.カーボンニュートラルが加速するのか
日本経済は巻き込まれて更に衰退していくのか。
7.2024年の残業規制は
4月、運送、タクシー・バス、建設、医療、介護といった分野で「働き方改革」が適用されるが、兼業・副業推進、もしくは移民促進となるだけでは。
雑と俯瞰しただけでも、不安要素満載の観がありますが。
まずは、これからをどうとらえるか、下敷きとして国際政治学者、藤井厳喜氏が指摘する、世界の動向の
グランドデザインをブレない判断をするためにも踏まえておきたいと思います。
藤井氏曰く、世界は3大勢力の三つ巴となるとのこと。
その中でも、際立っているのは、GAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)が主導する
●無国籍企業的グローバリズム派(社会主義的グローバリスト含む)
無国籍企業的グローバリズムを象徴的に体現しているのは
米国バイデン大統領
英国スナク首相
フランスマクロン大統領
情けないのは
これに尻尾をふる日本の岸田首相
それに対して、米国トランプに代表される国を大事に、共同体意識を喚起する革新的保守派の一群。
●民主的ナショナリズム派
今は、各国の主導権がこの一群に傾いてきているように思える世界情勢。
そして、中国、ロシア、北朝鮮に代表される、
●独裁的ナショナリズム派
世界をどう見るか、自分自身の行動指針をどうもつかを左右するのが、こうした視点。
その意味でも、今年が昇り竜に乗れるか、今後の世界を占う正念場とも言えるのではないでしょうか。