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WEB TPT  2023年5月8日318号 巻頭言                      『桜坂』考                                    バベル ・グループ 代 表  湯浅 美代子

 ここ六本木の『 桜坂 』は、その名の通り、桜の樹木が両側に植えられていて、然も、曲がりくねっていてかなり長い距離が有ります。『 桜坂 』の名の通り、開発の始めからそれを意図して設計された事が分かります。

 道沿いに、曲がりくねりながら前後左右に桜を鑑賞できるように設計されており、毎年あちこちから、『 桜🌸のお花見 』に多くの方々がこられた事でしょう。

 ここは、各国の大使館があちこちにあり、加えて、敷地の広い公園もあり、よく整備されていて、居住地域と言うより観光地の感が有ります。以前から外国人居住者の方達が多い所でもあります。

 前号に書いた、赤坂九丁目から日枝神社の山門へとつながる【赤坂通り】とは、外国人が多いと言う雰囲気は似ていますが、此方は、観光地では無いので、人通りは多く無いし、静かに桜のお花見ができる、素晴らしい場所だと言えます。読者の中にも、『 桜坂 』をご存知の方もおいでかもしれませんね。

 多くの外国大使館が設置された地域が『桜舞い散る風情を持つ、日本情緒豊かな場所になっている』と言うのはお客様思いの現れとも言えますが、何となく皮肉と言うか、残念だ‼️とも思います。しかし、江戸っ子の大衆のお花見は、上野の山と決まっていますから、それはそれで良いのでしょう。

 桜は昔から日本及び日本文化の象徴であり、可憐で潔い生態から、『 日本精神の象徴 』としても知られてきたと言えます。時の設計者の方々は、日本文化、日本精神の保持、保全をも意図されていたのでしょう。日本及び日本文化、日本精神の象徴として桜が有る!と、言える事は、とても素晴らしいことですね。

 政府や諸団体が、各国及び各種団体との友好関係を結ぶ時に、桜の樹木が寄贈されたり、輸出されたりしていますから、海外でもあちこちに、桜の花咲く風情が楽しめるようになっているかと思います。あなたのお住まいの地域では、いかがですか? 今年のお花見はいかがだったでしょうか?

 日本人なら、海外旅行や海外への移転などで、国道の大通り、道幅の広い車道に沿って植えられている桜は、日本を思い出させてくれるでしょうし、ホットさせてくれる瞬間ではないでしょうか? また、桜ばかりで無く、『 菊と刀 』のように、日本精神を象徴するのに草花が使われるのは、中々良い感じです。

  やはり、日本列島の自然環境の素晴らしさに起因しているのだと思います。

 自然が先ず有って始めて、【人間としての自覚ができる】と言う日本精神に深い感謝と感慨を感じさせてくれた【今年の桜坂】でした。

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