WEB TPT 2024年11月7日 354号 巻頭言 環境の違いと人間感 バベル ・グループ代 表 湯浅 美代子
皆様、お元気でお過ごしでしょうか? 今年も、早くも11月7日号の配信となりました。
最近、私は、ひと月の時間の経過を早く感じるのは、年をとってきた証拠のようにも感じてしまいますが、読者の皆様は如何でしょうか?
時間とその経過とは、感じ方によって長くなったり、縮んだりすることがあると、体験された事が有りますか?
私は今、日本の首都である東京、つまり、地球の北半球に位置する場所に住んでいますが、読者の皆様は、東京も含めて、世界各地、つまり、地球のあちこちにお住まいだという事になりますね。
それはつまり、皆様のお住まいの場所により、季節感も随分違っている事でしょうし、気温や風力、湿度の高い低いなど、身体を取り巻く環境にかなりの違いがある、という事でしょう。
そこで、北半球に位置する日本列島の常識では、肌寒い時には、セーターやカーディガン、長袖の上着が欲しい季節感がある、とイメージして下さい。 しかし、日本列島の季節感を体験した事が無い方で有れば、本で読んだことが有る、という感覚に近いかも知れません。
地域の特徴としての現実感を、どの様に翻訳の表現作業に活かしていくか、今や、とても大事な課題であると言えるでしょう。
俳句や短歌などの、日本古来の文学表現には、この季節感をどの様に表現するかが、とても大事な課題であり、表現力そのものの特徴だとされてきました。
まさに、周りを海に囲まれた事により、温暖な《 四季 》を実現出来たのだと、言えるのですね。
世界各地は、日本列島とはかなり異なる大陸の特徴、季節感があるでしょう。
この日本列島に育った人間感と、大陸の奥地や、中央部地域の自然の中で育った人間感は、かなり異なることが想像されますね。
この環境の違いによる人間感が、世界の平和や戦争に多大な影響を与えてきたのだと感じます。
今や、外から地球を観察する時代、地球外の知的生命体が人間より賢く、高い精神性の存在で有る事を期待したいと思います。