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JTA News & Topics 」 第183回  

今回は、2024124日に実施しました『CLEVER JACK TAKES the CAKE』で楽しむ絵本翻訳セミナー(主催:バベルユニバーシティ、後援:一般社団法人 日本翻訳協会)受講者の吉田ひろみさんよりセミナーレポートを投稿いただきましたので掲載をしています。
情報提供:一般社団法人 日本翻訳協会 (Japan Translation Association 略してJTA)            https://www.jta-net.or.jp/
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 CLEVER JACK TAKES the CAKE』で楽しむ絵本翻訳セミナー                                                

 ― 楽しい物語絵本を、特に動詞に注目して訳してみましょう ―

 

●レポーター :吉田 ひろみ

バベル翻訳専門職大学院在籍中                                    米国ハワイ州在住。国際企業でフルタイム勤務の傍ら、子育てと学業の両立に奔走中。

 

今回のセミナーで取り上げるのは、お城やお姫さまも登場する、cleverな主人公の昔話風のお話。英語の動詞やオノマトペについて注目。小林講師の絵本翻訳セミナー、前回とはまた異なる面白い発見がありました。

・英語と日本語のオノマトペについて

・その動詞、実際はどんな動作?

オノマトペについて、なぜ興味を持ったのか?「言語の本質」というベストセラー(翻訳だけに特化した本ではない)を読まれたことがきっかけ。研究本なので論理的で難しく、途中でついていけないと感じるところもあったがおもしろく、オノマトペについて注目。擬音語、擬態語の他、擬情語があることや、動詞枠付け言語と衛星枠付け言語があることを発見。

(例)ペチャクチャ、ヒソヒソ、ブツブツ話す。ブラブラ、トボトボ歩く。

ガツンと文句を言ってやる。                                     伊津の踊り子がコトコト笑う(→コトコトの一言で、踊り子のキャラクターがわかる)            オノマトペは、生き生きとした表現力、絵本翻訳に合っている。

日本語のオノマトペは、5000前後はあるといわれており。 大型の国語辞典に収録される言葉は約50万語、その1%がオノマトペ。さらにもっと調べてみると、「擬声語」「擬音語」「擬態語」「擬容語」「擬情語」があることも発見。日本語ってすごい、面白いなと思いました。

(下記参照)

金田一は,「擬音語・擬態語」を,その意味から細かく5つに分類して,以下のような名前をつけました。まず,音を表すもののうち,人間や動物の声を表す「擬声語」と,自然界の音や物音を表す「擬音語」、次に,音ではなく何かの動きや様子を表すもののうち,無生物の状態を表すものを「擬態語」,生物の状態を表すものを「擬訳容語」とし,そして最後に人の心理状態や痛みなどの感覚を表すものを「擬情語」としました。

(例)

「擬声語」:わんわん,こけこっこー,おぎゃー,げらげら,ぺちゃくちゃ等              「擬音語」:ざあざあ,がちゃん,ごろごろ,ばたーん,どんどん等                  「擬態語」:きらきら,つるつる,さらっと,ぐちゃぐちゃ,どんより等                 「擬容語」:うろうろ,ふらり,ぐんぐん,ばたばた,のろのろ,ぼうっと等              「擬情語」:いらいら,うっとり,どきり,ずきずき,しんみり,わくわく等

ここで,ある一つの語が,この5つの意味的な分類のうち2つ以上の意味分類にあてはまる場合があります。例えば「どんどん」というオノマトペは,「太鼓をどんどん叩く」というときには,太鼓という物の音を表す「擬音語」ですが,「日本語がどんどん上手になる」という文では,物事の様子を表す「擬態語」になります。また,「ごろごろ」という語は,この5つの意味的分類のすべてにあてはまる意味を持っています。例えば,「猫がごろごろのどをならす」は「擬声語」,「雷がごろごろ鳴る」は「擬音語」です。そして,「丸太がごろごろ転がる」と言えば「擬態語」ですが,「日曜日に家でごろごろしている」の場合には「擬容語」になります。さらに「擬情語」としては,「目にゴミが入ってごろごろする」という用法もあります。このように,一つの語がたくさんの意味と用法を持つことがあるというのも,日本語の「擬音語・擬態語」の特徴だと言えます。

参考文献:金田一(1978)「擬音語・擬態語概説」浅野編『擬音語・擬態語辞典』所収角川書店

衛星枠付け言語は、移動のときにどういう経路を通ったか(移動の方向性)という、「経路(Path)」を前置詞、接辞、後置詞などの動詞・名詞の周りにくっついているもの、つまり「衛星(satellite)」的なもので示します。

例えば、英語の場合、移動のときにどういう経路を通ったか(移動の方向性)という、「経路(Path)」は、英語はinto/out ofというような前置詞で示されます。

walk into (~に歩いて入る)                                    walk off (歩いて離れる、歩き去る)                                 walk out of (~から歩いて出る)

また、衛星枠付け言語は、メインの動詞が「移動(Motion)」と「様子(Manner)」の両方を示します。どういうことかというと、「walk」などの動詞が、「移動していること、場所を変化していること(Motion)」と「どう移動いているか(Manner)」の両方を説明しているということです。

(例)                                               walk(歩く)                                             waddle(よたよた歩く)                                      stroll(のんびりと歩く)                                     stagger(転びそうになりながら歩く)                               strumble(よろめき歩く)

すべて「歩く」という動詞ですが、「waddle」「stroll」「stagger」などの動詞そのもので「どう動いているか」という様子(Manner)も説明していますね。

動詞が「移動(Motion)」と「様子(Manner)」を融合(conflate)しているといったりします。      《衛星枠付け言語の例:、英語の他、ドイツ語や中国語など》

【動詞枠付け言語】

動詞枠付け言語は、移動のときにどういう経路を通ったか(移動の方向)という「経路(Path)」が動詞で示されることが多いです。

(例)                                                   走り込む(run into)                                             走って入る(run in)                                         走り出る(run out)                                          走って通る(run through)

上記のように「走り出る」などの複合動詞や、「入る」「出る」「通る」などの動詞を使って、移動の方向性(経路(Path))を示しますね。

動詞を使って「移動(Motion)」と「経路(Path)」の両方を示すことが多いです。              なお、動詞枠付け言語では、メインの動詞が、どう移動いているかという「様子(Manner)」は示しません。

歩く                                                    ゆっくり歩く                                              のんびり歩く                                            急いで歩く

日本語では、「どう動いているか」という様子(Manner)は、「ゆっくり」「のんびりと」「急いで」など、メインの動詞にひっついている副詞等で説明していますね。

動詞枠付け言語の例: 日本語の他、フランス語、スペイン語、タミル語、トルコ語、韓国語など

日英対照動詞の意味と構文:影山 太郎(大修館書店)

日本語話者ではない外国人の方達にとって、オノマトペは難題である。現在、日本語を勉強中の日本語話者ではない家族の姿を通じても実感。なぜ? どうして? と聞かれても、日本語話者として、特に頭で考えることもなく、自然と口からでてくるフレーズだったり話していること、ふだん考えてみたこともない質問が次から次へと飛んでくるので、逆に不思議に思いながら、何と説明してあげたらよいのか、アバウトな説明では不十分、きちんと論理的に説明してあげないと理解できないタイプの子供にとって、すごくよいヒントになり、私自身にとってもなるほどと思う発見でした。また、子供と一緒にこの絵本を読んでいた時、主人公Jackの会話が一部イタリックで書かれている部分と、クォーテーションマークで書かれている部分に分かれていることに気付き、なぜ、こういう書き方をしているのか、物語の背景、作者の意図など想像力を膨らませながら子供なりに考え教えてくれ、語り合いました。絵本を通じて親子の絆が深まるということも実感、ハッピーファミリータイムを過ごすことができました。 

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「字幕翻訳者になるためのガイド」セミナー

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・英日字幕・出版翻訳者(通算11年)                                 ・バベル翻訳大学院講師                                       映像翻訳では映画やドラマなどのエンタメ系から、ウェビナーやマーケティングなどの産業系まで、幅広いジャンルの字幕翻訳に携わる。                                      最近のエンタメ系作品ではNETFLIX配信「僕はトーレ」                        (日本語版制作:ACクリエイト)、イメージフォーラム・フェスティバル               「虫が土の中から出てくる時、人間になる」など。

出版翻訳の訳書には『ウイルス、パンデミック、そして免疫』、『絵でわかる建物の歴史』など。

●セミナー日程: 2024年3月15日(金)15時~16時30分(日本時間)

●申込締切 : 2024年3月12日(火)(日本時間)

◆セミナーの詳細・お申込みはこちらまで↓                                https://www.jta-net.or.jp/seminar_240315.html

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「日英技術翻訳の勘どころ」セミナー 第6回

― 日本人の弱点を克服して Readable な英文を書こう ―

日本語で書かれた文章を英語に翻訳する上で、日本人が犯しやすい間違いを最少に抑えながら、テクニカルライティングの考え方も取り入れたreadableな(外国人が自然に読める)技術英文を作成する方法に焦点をあてた一連の講義です。

<セミナー目次>                                         文/文章レベルの諸ルールその1                                    1) 重点/力点の認識/表現                                       2) 論理性 (論理の流れ)                                        3) 文の形式/ルール (忌避事項、並列性等)                               4) 文体/格調

●講師:平井 通宏(ひらい みちひろ)

・(株)日立製作所でメインフレームコンピューターの設計および輸出に35年間従事した後、社内外国語研修所の運営に4年間携わり、定年退職後15年間神奈川大学や早稲田大学で技術英語の教鞭をとった。

・並行して(益財)日本英語検定協会顧問を11年間務める等、日本人の英語能力評価に携わった。

・日英・英日翻訳(含添削)歴は、社内従事や副業も含め49年に及ぶ(2023年春現在)。

・現職は、(有)平井ランゲージ・サービシズ代表取締役社長。

・英語能力検定試験*の最上級54件取得(日本一ネットで日本記録認定)。

・技術士(情報工学)、工学修士(米国ペンシルバニア大学)

* 米国翻訳者協会 (ATA) (JE/EJ)、JTFほんやく検定1級(JE/EJ)、

「JTA公認翻訳専門職(Certified Professional Translator)」認定取得、

TEP 1級、工業英検1級、TOEICR満点を含む

著書
・『速く正確に読む IT エンジニアの英語』
・『エンジニアのための英文超克服テキスト』
・『エンジニアのための英語プレゼンテーション超克服テキスト』
・『エンジニアのための英会話超克服テキスト-実戦! テクニカル・ミーティング』
・『キクタンサイエンス: 情報科学編』

訳書

・『はじめての STEP BULATS』

●第6回セミナー日程: 2024年4月26日(金)15時~16時30分(日本時間)

●申込締切 : 2024年4月23日(火)(日本時間)

◆セミナーの詳細・お申込みはこちらまで↓

https://www.jta-net.or.jp/seminar_230623.html

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●●翻訳試験のご案内●● 

*試験は全てインターネット受験ですからご自宅での受験となります。

●●実施日:202432日(土)(日本時間)

●●締切:2024227日(火)(日本時間) 

◆第62 JTA公認 翻訳専門職資格試験                                  https://www.jta-net.or.jp/about_pro_exam.html

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●●実施日:2024316日(土)(日本時間)

●●締切:2024312日(火)(日本時間) 

◆《出版翻訳能力検定試験》

1) 第40回 一般教養書(ビジネス関連)翻訳能力検定試験 (英日)                     2) 第40回 一般教養書(サイエンス関連)翻訳能力検定試験 (英日)

https://www.jta-net.or.jp/about_publication_exam.html 

◆《ビジネス翻訳能力検定試験》

1) 第3回 〔日英〕IR・金融翻訳能力検定試験

2) 第3回 〔日英〕特許翻訳能力検定試験

https://www.jta-net.or.jp/about_business_exam-2.html 

◆第39 フランス語翻訳能力検定試験フィクション分野 (仏日)

https://www.jta-net.or.jp/about_french_translation_exam.html 

◆第39 ドイツ語翻訳能力検定試験フィクション分野 (独日)

https://www.jta-net.or.jp/about_german_translation_exam.html

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情報提供 : 一般社団法人 日本翻訳協会 (Japan Translation Association 略してJTA)

●一般社団法人 日本翻訳協会● https://www.jta-net.or.jp/
・設立:1986年10月
・Mission:「翻訳に対する社会の認識を高めること及び翻訳に関する技術及び知識を増進することによって翻訳の水準を高めること並びに翻訳者を支援してその自立を促進することを通じて、世界の文化交流及び産業経済の発展に寄与することを目的とする。」
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