2022年9月7日 第323号 World News Insight (ALUMNI編集室改め)
発行:バベル翻訳専門職大学院 ALUMNI Association
今こそ、Ohtaniに学びたい
バベル翻訳専門職大学院(USA) 副学長 堀田都茂樹
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
日本出身の野球人が 、米国大リーグで3冠王をとるかもしれない、今こそ考えたい大谷の秘密。
まず以下の曼荼羅チャートをご覧ください。
皆さんは仏教の曼荼羅をヒントにした曼陀羅チャートをご存知だったでしょうか。私も35年前くらいでしょうか、ビジネスの世界に入って「目標達成のためのシート」として、事業計画や問題解決などに利用しました。類似のもので言うとトニー・ブザンのマインドマップなどもその種のツールかと思います。
以下をご覧ください。これが現在大リーガーで活躍するOhtani選手が高校1年の時に書いた曼陀羅チャートです。
シートの9つの四角の中心にある四角が、「達成するための要素」になります。そして、その四角は9つのマスに区切られていて、中心のマスに「達成目標」を書き入れるのです。
大谷選手は「ドラ1、8球団」、ドラフト会議で8球団から1位指名を目標としました。
「ドラ1、8球団」に必要なことは
・体づくり
・コントロール
・キレ
・スピード160km/h
・変化球
に加え、なんと
●メンタル
●人間性
●運
と書いています。
メンタルでは
・はっきりとした目標、目的をもつ
・一喜一憂しない
・頭は冷静にこころは熱く
・雰囲気に流されない
・仲間を思いやる心
・勝利への執念
・波をつくらない
・ピンチに強い
人間性では、
・愛される人間
・計画性
・感謝
・継続力
・信頼される人間
・礼儀
・思いやり
・感性
なんと、運では、
・ゴミ拾い
・部屋そうじ
・審判さんへの態度
・本を読む
・応援される人間になる
・プラス思考
・道具を大切に使う
・あいさつ
これらの信念を読むと、今のようなスターダムにのぼり詰めるのは最初から
約束されていたとすら思えます。
私自身も、叔父が読売ジャイアンツ、南海ホークスの投手だったので、高校は投手として甲子園をめざしていたのですが、大谷選手が高校1年生の時にここまでの人生設計図を
描いていたことにただただ驚くばかりです。
一方で最近の活躍の後の大谷選手のインタビューで強く印象にのこるのは、
‘そのこと自体を楽しむ’という姿勢です。
ご承知のように、孔子の論語でも、
「之れを知る者は之れを好む者にしかず。
之れを好む者は之れを楽しむものにしかず。」と言われています。
すなわち、
「ある物事を知っている人は、それを好む人には勝てない。」
「ある物事を好む人は
それを楽しんでいる人には勝てない。」
結局は楽しんでいる人には誰にも勝てない、ということです。
皆さんも目標をもって、人生を楽しんでいるでしょうか。
遅まきながら、古希を越える今年、私はやっとそんな心境になってきました。
有り難う!!