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2022年1月7日 第307号 World News Insight (ALUMNI編集室改め) 

発行:バベル翻訳専門職大学院 ALUMNI Association

「 死は存在しない 」 

バベル翻訳専門職大学院(USA) 副学長 堀田都茂樹
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今回は、この稿でも、何度かご紹介しました田坂広志先生のお考えを、その新著『死は存在しない』を取り上げご紹介したいと思います。

本稿に入る前に、そこに至る田坂先生のお考えを、本人が語られる「風の夜話」

を聴くことから始めたいと思います。 

なぜ、最先端科学が宗教的情操を高めるのか

https://youtu.be/Pby_2PHlSM8

21世紀、科学と宗教は、融合していく

https://youtu.be/BeXvQHKlTWs?list=PLl7j4jlPDnOR8OX79GiPfkvkRK3csHMhn 

田坂先生曰く、2022年、小生にとって、今年最大の仕事は、新著『死は存在しない』(光文社)を、世に出したことです。 この新著は、これまで人類数千年の歴史の中で、すべての人々にとって、人生最大の問い、「死後、我々の意識は、どうなるのか」 に、最先端量子科学が示す「ゼロ・ポイント・フィールド仮説」を用いてその答えを示したものです、と。

本書は、最先端量子科学の観点から、なぜ、肉体の死後も、「意識」が消えてしまわないのか、我々の「意識」は、肉体の死後、どうなっていくのかを、あくまでも科学的仮説として述べたものですが、著者として、何よりも嬉しかったのは、多くの読者の方々から、
「この人生を、大切に生きる勇気を得た」とのメッセージを送って頂いたことです、と。

特に、この著書の第12話、フェリーニ監督の映画『道  La Strada』の一場面の引用から始まる一節に、多くの読者の方々が、「涙が止まらなかった」との声を寄せてくれたことは、
著者として、大変、有り難いことでした。どれほど、「死後の世界」の存在を論じても、
いま、この「現実世界」を生きる我々にとって大切なことは、やはり、「この人生を、いかに生きるか」だからです、と。

ここでは、その一部を引用させていただきます。

そのかけがえの無い「夢」から覚める前に

それは、イタリアのフェデリコ・フェリーニ監督が遺した映画、

『道』(La Strada)の中の一場面。

貧しさのどん底で、親から見捨てられ、身売りをされ、薄幸の人生を歩む主人公、

ジェルソミーナが、仲間の道化師、イル・マットの前で、自分の人生を、嘆く。

自分の人生には、何の意味も無いんだと、嘆く。

そのとき、心優しい道化師は、路傍の石を拾い、彼女に語りかける。

こんな小石でも、何かの役に立っているんだ…。

これが無益なら、すべてが無益だ。

空の星だって同じだ…。

筆者には、この道化師の言葉が、深く、心に響く。

そして、このように聞こえてくる。

この小石にだって、意味があるんだ…。

もし、この小石に意味が無いのならば、

この宇宙にも、意味は無いんだ…。

そして、筆者の心には、思いが溢れてくる。

そうだ、誰の人生にも、大切な意味がある。

それが、どれほど、不幸な人生、不運な人生、逆境の人生のように見えても、

誰の人生にも、大切な、大切な意味が、ある。

すでに去っていった、あの人々の人生にも、あの友人の人生にも、

そして、あの両親の人生にも、

大切な意味が、ある。

筆者は、そのことを信じ、歩んできた。

だから、申し上げたい。

もし、あなたが、この人生が「一瞬の夢」であるならば、

その夢から早く覚めたいと思われるならば、申し上げたい。

もし、あなたが、この人生に、自ら別れを告げたいと思われるならば、申し上げたい。

あなたが、その辛い思い、耐え難い思いを抱かれているならば、申し上げたい。

いま、しばらく、この人生を、生きて頂きたい。

なぜなら、あなたの人生には、

大切な、大切な意味があるのだから。

いま、しばらく、一度かぎりのこの人生を、

かけがえの無いこの人生を、生きて頂きたい。

そして、いま、しばらく、与えられた、この人生で、

「魂の成長の道」を歩んで頂きたい。

なぜなら、この「宇宙意識」が「あなたという夢」を見ていることには、

深い意味があるのだから。そこには、大切な意味があるのだから。

この「宇宙意識」は、「あなたという夢」を通じて、「あなたの人生」を通じて、「あなたの魂の成長」を通じて、成長していこうとしているのだから。

「宇宙意識」自らも、成長していこうとしているのだから。 

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