前田高昭(マエダタカアキ)

【 Professional Translators’ Profile 】 前田高昭(マエダタカアキ)

1.翻訳実績一覧

専門分野は国際金融。翻訳資料は米英の新聞、専門誌などの、いわゆるジャーナリズム。資料となる記事は、現場の第一線で活躍するジャーナリストの懸命な取材に基づく報道、分析、論評の集大成であり、まさに智の宝庫。専門の国際金融に限らず関連する政治、経済、社会、文化にも目を向けて時局に関するジャーナリズム翻訳に心がけ、その智の享受と共有、そして広く啓蒙的意義を追求。

  • 現在は、『The Professional Translator』に毎月、『東アジア・ニュースター』、『英文メディアで読む』シリーズを連載中。それ以前の活動状況は以下のとおり。
  • 「東アジア・カントリー情報」を1998年より発表。
  • リーガルコム誌のコラムに「World Financial News」を連載。(2007年月~2008年11月)
  • 「英文メディアで国際金融を読み、翻訳する」セミナー開催及び同自宅学習用CDパックシリーズ発行。(2009年10月~11月)
  • 米国発世界的金融危機2007~2008年に関する同講演会の開催及びⅭⅮ作成。(2011年3月)。
  • 一橋総合研究所(政府認定NPO法人)に「前田高昭の『海外メディアで読む論点・原点』」を連載(2010年9月~2016年4月)。
  • 一般財団法人 日本価値協創機構(JCSV)に「東アジア・ニュースレター」掲載(2014年4月~  
    2018年12月)

具体的資料は、以下のとおりで現在、すべて電子版を使用。THE WALL STREET JOURNAL(ウォール・ストリート・ジャーナル)、THE FINANCIAL TIMES(フィナンシャル・タイムズ)、THE NEWYORK TIMES(ニューヨーク・タイムズ)、THE LOS ANGELES TIMES (ロサンゼルス・タイムズ)、THE WASHINGTON POST(ワシントン・ポスト)、THE GUARDIAN(ガーディアン)、BLOOMBERG・BUSINESSWEEK(ブルームバーグ・ビジネスウイーク)、TIME (タイム)、THE ECONOMIST (エコノミスト)、 REUTER(ロイター通信)など。

【共訳書】

  • 『チャイナCEO』ジュアン・アントニオ・フェルナンデス、ローリー・アン・アンダーウッド共著。
     (2008年9月)

【その他 翻訳協力】

  • ” Invisible Capitalism” Hiroshi Tasaka, Jorge Pinto Books Inc. (『目に見えない資本主義』田坂広志[著]英訳版)(2009年10月)
  • 西宮氏のマグロウヒル「TOYOTA SUPPLY CHAIN MANAGEMENT」翻訳原稿(2010年4月)
  • リーマン・ショックをテーマとする「人類の運命」の翻訳原稿(2011年3月~4月)
  • ハーバード・ビジネス・レビュー翻訳コンテスト(バベルグループとダイアモンド社共催)審査責任者。(2011年10月~11月)

 

2.職務経歴、翻訳教授歴

【職務経歴】

東京大学法学部卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)、東銀リースに勤務、長らく国際金融業務に従事。銀行在勤中は、国際企業部長、欧米部長、中近東部長など本部部長職を務める。海外勤務は米国(ニューヨーク)、中南米(パナマ)、欧州・中近東(トルコ)、アジア(韓国)に通算13年半在勤。東銀リースでは、アジア、北米、欧州の現地法人を管掌。現地法人の役員、合弁会社の日本側代表を務める。

【職務経歴】

  • バベル翻訳専門職大学院 国際金融(英日)翻訳講座プロフェッサー(2009年6月開講、現在に至る)
  • バベル翻訳専門職大学院 修了作品指導教官など。

 

3.ブログ、執筆原稿(The Professional Translator誌、等)

前述のとおり。

 

4.インタビュー (Q&A形式)

Q1. 翻訳という仕事に就いたきっかけは

A.1 第一線から退いた1998年頃、社内で国際業務に従事している若い人たちのために、会社が購入している英文の新聞、専門誌の記事で業務上有益と思われるものを和訳し、これを要約して参考に付すべく社内向けにニュースレターの作成を開始。この間、翻訳の学習機会を探り、バベル翻訳家養成講座・英語本科および専科(ノンフィクション)を1999年11月より2001年8月まで受講し完了。
その後、社内向けニュースレターは、地域はアジア諸国、内容は経済、金融を中心とし、カントリーリスクの調査とビジネス機会の追求を目標とする東アジア・ニュースレターとして再編し、社内外の関係者に提供。同時にプロの翻訳家を目指して、経済金融関係を中心とする翻訳実務に暫く従事。現在は、バベル翻訳専門職大学院の講座と前述のコラム寄稿を中心に活動。

Q2. 最近の翻訳で最も印象に残った仕事は

A.2 日本関係の記事が増加傾向にあり、分野も政治、経済に限らず、社会、文化面に及んでいること。例えば、人口の急速な高齢化、経済の長期停滞、気候変動で悪化する自然災害のリスク、米中間に挟まれる危険性、そうした状況のなかで自己満足に陥っている国民などを鋭く分析、批判、論評しています。最近では、参議院選挙や安倍元首相の銃撃事件についての報道、論評が多数みられ、「英文メディアで読む」シリーズで日本関係の充実に努めています。

Q3. 今後、どんな翻訳をしていきたいですか

A.3 引き続き上述コラム及びバベル翻訳専門職大学院での講座資料の内容充実に努めると共に、日本のあり方に関する論評を、さらに広く、深く、長期的視点で取り上げていきたい。

Q4. 未訳の知(書籍)を発掘し、出版社に提案、翻訳していこうとする「知求翻訳図書館」の試みについて想うところは

A.4 我が国における翻訳業務の教育、出版分野でのパイオニアであるバベルグループの創業50年事業として、いかにも相応しいプロジェクトであると思います。特にバベルグループはオンライン出版や教育の日本における先達であり、今やすべてがデジタル化しつつある世界で埋もれた智を発掘し、追及していく我が国最先端のプロジェクトとなることを大いに期待しています。 

(プロフィール)
前田高昭(まえだたかあき)
金融翻訳ジャーナリスト。都市銀行(旧東京銀行、現三菱UFJ銀行)、東銀リース(株)勤務を経て長く国際金融業務に従事。その後、バベル翻訳家養成講座・英語本科および専科(ノンフィクション)コースを学習。東アジア・ニュースレター、「英文メディアで読む」シリーズ、「前田高昭の『海外メディアで読む論点・原点』」などを発表。翻訳実務業務も経験後、現在、バベル翻訳専門職大学院教授、『The Professional Translator』のコラムに毎月寄稿。
所属団体:日本翻訳協会会員、日本英語交流連盟会員、アジア文化研究学会会員、日本パナマ友好協会特別会員。学士会会員など。