中国と米国は貿易摩擦の解消に向けて貿易協議を開催した。この協議についてメディアは、双方が大幅な譲歩を要求して譲らず物別れに終わった、あるいは、協議に進展がなく早期解決の可能性はなくなったなどと悲観的な見方を示す。特にメディアの一部は米側の交渉態度は経済、外交、法的に不適切だと厳しく批判し、トランプ政権は貿易戦争を仕掛けたくてうずうずしていると指摘。中国政府は投資と貿易赤字に関する米国の要求を拒否すべきだと主張する。
台湾と中米のドミニカ共和国が断交した。ドミニカは中国との国交を樹立し、対中貿易と中国人観光客の増加が見込まれると期待を表明。中国との貿易は国交樹立前に既に約20億ドルに達し、中米カリブ地域における対中貿易規模で第2位を占めていたと述べる。メディアは台湾の国際的孤立がいっそう深まったと評する。
韓国政府内で北朝鮮の経済発展を支援する方策に関する論議が早くも活発に行われているとメディアが報じる。文大統領は来る米朝サミットが成功して最大限の経済制裁が中程度の制裁に後退することに期待し、既存の経済制裁に違反しない経済コミットメントとして、どのようなプロジェクトがあり得るか、またトランプ・金会談まで遅らせるべきプロジェクトとは何かを見極める検討の開始を命じたという。
北朝鮮関係では、経済制裁の成否について鍵を握っている中国が、朝鮮半島の非核化に関する米朝首脳会談の結果を決める最重要なプレーヤーになっていると有力メディアが伝える。同メディアは、米朝首脳会談は結局、段階的で同時進行型の非核化という北朝鮮の希望に沿った解決策と在韓米軍の撤収やひいては米国のアジアにおける優位的地位の後退という中国の計算に沿った決着になると予想している。
東南アジア関係では、インドネシアのジョコ大統領は就任以来、インフラ整備に鋭意注力している。222もの戦略的国家プロジェクトの下で道路、橋梁、発電所など127のプロジェクトを実施し、うち20を完成させた。しかし再選確実とされるジョコ大統領も任期中に全てを完成させるのは不可能だろうとみられている。原因として、分野ごとの複雑な規則や所轄官庁の存在、熟練労働の不足、多発する事故、土地確保や民間投資の呼び込みの難しさなどが指摘されている。
インドでのビジネスは長らく個人的コネが成功につながり、富を得る最も確かな道は競争ではなく、クローニズム(身びいき)にあったといわれるが、そうした慣行を変えようとモディ首相が取り組んでいる。具体的には、破産法の改正、国有銀行の不良債権の整理、財閥の持つ政治的影響力の排除などを通じて推進しようとしている。