メディアは中国の不動産バブル発生について、不動産デベロッパーや住宅購入者、不動産仲介業者、ウォール街の大手銀行までもが警告の兆候を無視し、また中国政府が市場失速の兆しが見えるたびに新たな支援策を導入したため悪化の一途を辿ったと述べ、ブームの早期抑制策を打ち出さなかったツケが今の中国に回っていると指摘する。
台湾は、日中を除くアジアで最大のESG市場を有し、今年第1四半期に香港やシンガポール市場から資金が流出する中で好調な資金流入を維持した。中国の覇権主義的動きで台湾海峡の緊張が高まるなか、台湾に資金が流入したことが注目される。
ドル高の影響を受けて韓国がウォン安で苦しんでいる。4月には日米韓3か国財務相会議がワシントンで開催され、外国為替市場の動向について緊密に協議するとの異例の共同声明が出された。日本は4月末から5月初めにかけて市場介入に踏み切ったが、韓国は今のところ、いわゆる口先介入で終わっている。
北朝鮮がイラン、ロシア、中国と結びついた反米欧連合の一角として捉える見方に対して、メディアの一部は世界には欧米と敵対しているように見える広範な国や運動があり、この4か国はその一部にすぎないと指摘。「悪の枢軸その2」でもなく、異質な国家間の破れかぶれの「便宜結婚」と理解すべきだと主張する。
東南アジア関係では、フィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領が対中融和政策を転換し、南シナ海における中国の行動を広く知らせる「透明性イニシアティブ」政策を導入したことで中国の侵略に対するフィリピン国民の意識が高まり、マルコス氏が国際的な支持を得るのに役立っている。
インドは富の偏在が著しく高成長の経済を支えているのはGDPの約6割を占める家計消費ではなく、高級不動産に対する旺盛な投資需要といういびつな構造となっているとメディアが批判する。政府は若者の大量雇用確保のため製造業の拡大を試みているが、必要な農業・労働改革への政治的反対など困難に直面していると指摘する。