中国政府が包括的な景気対策を発表した。政策金利や準備預金比率の引き下げ、低迷する不動産市場と株式市場へのテコ入れ策を含む包括的景気刺激策である。だが、内需の振興に必要な財政刺激策に欠けていると批判され、また低迷する経済の再生には、自由な民間経済の活動が不可欠だと指摘されている。
台湾は防衛に不可欠とされるドローン製造で米国と連携しようとしている。このため、最近ドローンやドローン迎撃技術を製造する米国と台湾の企業が会合を開いた。台湾は米国や同盟国向けドローンのサプライチェーンで主要プレーヤーに成長することを目指し、米国はドローン業界での中国の支配的地位や部品での中国依存の抑止を狙っている。
昨年、韓国企業が対米プロジェクトのコミットメント額で前年最大だった台湾を上回りトップとなった。背景にバイデン米政権が2022年に成立させた「CHIPSおよび科学法」と「インフレ削減法」の存在がある。韓国プロジェクトの3分の1以上は、自動車やエレクトロニクス分野とされる。
北朝鮮の金総書記が兵器級核物質を生産する核兵器研究所を訪問し、その際の写真からウラン濃縮工場の内部が初めて公開された。金総書記は核兵器の大幅増のために遠心分離機を増やす必要性を強調したという。米大統領選前後に核実験実施の可能性も報じられており、金総書記の行動は米大統領選後を睨んだ核戦略の一環とも考えられる。
東南アジア関係ではマレーシア経済が好調で安定を維持している。中央銀行は通年の成長率が4~5%予測の上限に達し、総合インフレ率とコアインフレ率は予想の範囲内にとどまり、今年は3%を超えないと予想している。エコノミストたちも金融政策の現状維持を見込み、大半が少なくとも2026年までは政策変更はないと予測する。
インドのモディ首相は、増大する経済力を活用して地域における影響力を強化している。同じく地域で存在感を高める中国に対抗する狙いがある。インドが影響力を強めている地域はスリランカ、ブータン、バングラデシュなどの近隣諸国である。世界の大国を目指すインドは一里塚として地域大国化の道を歩んでいると言える。