中国の習指導部は低迷する経済の解決策として国内製造セクターの強化を打ち出した。背景に中国の将来を脅かすほど重大な国際的反発を招くことなく、強靭な工業を構築し経済活力を取り戻せるという大胆な計算があるとメディアは指摘する。だが、世界の企業を苦しめ、新貿易戦争の影を浮かび上がらせていると警告する。
台湾では、中国の台湾進攻をテーマとしたテレビ番組『ゼロデイ』が話題となっている。中国の脅威について必要な対話を促すという賛成論がある一方、与党民進党のプロパガンダで恐怖を煽るだけと非難する意見もある。中国がインターネットに偽情報を氾濫させるような手段への台湾人の対応を啓蒙するのが番組の狙いとの指摘もある。
韓国は世界5位の原子力発電国で原子炉の世界市場開拓に乗り出している。目下、欧州市場に狙いを定め、チェコで原子炉2基の成約に成功した。競争力の源泉は建設コストの低さと建設期限の順守にあるが、同時に知的財産権侵害問題や韓国の核兵器開発能力を制限するための米国との協定による制約などの課題も抱えている。
北朝鮮の金正恩総書記がロシアとの経済的・軍事的関係を緊密化させ、ウクライナ戦争を支援するなか、疲弊する国民は兵士も一般市民も皆、韓国との統一を待ち望んでいるとメディアは報じる。しかし金総書記は国境での監視を強化し、統一という目標を放棄して、多くの国民が南への移住や合流を望んでいることに対応している。
東南アジア関係では、タイで新政権が発足した。メディアは長く続く政治的な不確実性が政策決定を複雑にし、信頼を低下させてきたと指摘。新首相の課題として中央銀行との関係改善、前政権の経済刺激策「デジタル・ウォレット」プログラムへの取り組み、不透明感を増す財政赤字と政府債務への対応などを挙げる。
インドが世界のAIエコシステムにおいて重要なプレーヤーとして台頭してきた。メディアは、一例として有力財閥企業リライアンスによるAIサービス・プラットフォーム「ジオブレイン」の構築を紹介する。米中対立が高まるなか、先端的な半導体などの生産拠点としても重要視されており、財閥企業の今後の動きが注目される。