中国関係では、有力格付会社のフィッチ・レーティングスが中国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。理由として不安定な経済、長引く不動産不況、財政赤字の増加によって財政が圧迫されていることを挙げる。フィッチはまた中国政府の不動産主導の成長モデルの転換に懸念を表明する。
台湾東部をマグニチュード7.4の地震が襲ったが、被害は比較的軽微であった。メディアは、なぜ大地震に備えられたのかと問題提起し、それは台湾が数十年にもわたって災害から学び、建築法を強化し、国民の意識を高めてきたためではないかと伝える。同じく地震大国の日本は台湾から学べるところが多々あると思われる。
韓国の総選挙で与党が大敗した。インフレや民主主義の後退の兆候など国内問題が焦点となったことが背景にある。野党の左派連合は5分の3以上の議席を確保し、法案の早急な成立や尹大統領の国内政策阻止が可能となった。国内問題で政治的な行き詰まりが長引けば、尹氏の外交政策にもリスクが生じるとメディアは警告する。
北朝鮮の行動を定期的に報告してきた国連の専門家パネルの延長案をロシアが拒否権を発動して葬った。メディアは、ロシアが世界最悪の体制と共闘するならず者国家へと変貌したとして非難すると共に、北朝鮮を核兵器やミサイル技術でも支援する可能性に懸念を示し、北朝鮮に対処する新たな効果的戦略を打ち出すよう提言する。
東南アジア関係では、シンガポールが多くの高成長スタートアップを引き付けている。メディアは、シンガポールの優位性として、貿易中継地として栄えてき東南アジアでの戦略的立地、政府の支援政策、強力な法的枠組み、地元と外国人労働者の混在などを指摘し、最近における最大の課題として事業運営コストの上昇を挙げる。
インドの通貨ルピーは、グローバル化に向けた礎石が築かれつつあるとメディアが報じる。ただし、日本や中国の例を挙げ、国際通貨化には痛みを伴う国内改革が欠かせないと警告する。日本の場合、米国からの外圧が円の国際化につながったが、インドにはそうした外圧がみられず、内部からの改革意欲が必要だと指摘する。