英国の大手渉外法律事務所に翻訳専任のパラリーガルとして採用された 坂知佳さん

坂知佳さん

イギリスの弁護士事務所で仕事をすることを目標に、バベル翻訳大学院(USA)に入学されて、修了後にイギリス系弁護士事務所の日本オフィスに就職が決まった、坂さんにお話を伺いました。

───このたびは念願の法律事務所に正社員として入社が決まり本当におめでとうございます。よかったですね。はじめに、大学院に入学された動機をお聞きします。

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ありがとうございます。 私は法学部ではありませんでしたが学生時代から法律業界に興味があり、英語を生かした勉強がしたいと思っていたため、入学を決意しました。 また、勉強するからにはきちんとした資格も取りたいと思っていたため、バベル翻訳大学院(USA)を選びました。

───入学時に、将来の展望をどのようにお考えでしたか。

専門知識を身に付けて、パラリーガルとして活躍したいと思っていました。在学中は法律事務所の秘書として働いていたため、所内にいる弁護士やパラリーガルと業務を行なう中で強く思うようになりました。

───キャリアアップのために活動されたことは?

法律業界での経験がなかったため、入学と同時に秘書の仕事に就きました。秘書という立場でしたが様々な案件に触れることができましたし、その経験は今でも活かされています。 また、パラリーガルになってからは事務所内外のセミナーに参加したり、通信講座等で勉強を続けています。

───イギリスの弁護士事務所で仕事をするのが夢との事ですが、どんな理由からそう思われるようになったのですか?

単純な理由ですが、学生時代に半年ドイツで働いていたため、またヨーロッパで働きたいと思ったためです(笑)。
ただ、当時旅行中に偶然話したイギリス人がパラリーガルを定年退職した方で、パラリーガルという立場で誇りを持って仕事をしていたという話を聞き、その仕事に興味を持つようになりました。

───夢の第一歩を実現したご感想は?また、夢の実現に大事なことはどんなことだとお考えですか。

希望していたポジションに就けたことはとても嬉しく思います。ただ、自分がまだまだ力不足であることを日々痛感していますので、今後もスキルアップのために努力していきたいです。夢を実現するために大切なことは、将来の自分をイメージしてあきらめずに自己研鑽していくことだと思います。

───BUPSTで学んだ事で、どんなことが現在役にたっていますか?

在学中に取組んだ課題やテキストは今の仕事の中でもとても役に立っています。在学中は課題の量や内容に圧倒されましたが、実務でもそのような書類をを締切までに処理しなければならないため、良い訓練ができたのではないかと思います。

───これからのご活躍を期待しています。次はイギリスでパラリーガルで仕事をする最終的な夢の実現の達成を心からお祈りいたします。

ありがとうございました。

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<在校生の方へのメッセージ>
在校生のみなさん、こんにちは。私は在学中は何度か挫折しそうになったのですが、何とか4年で修了することができました。つらかった時は修了後のことを考えて、とにかく進むしかないと思って課題に取組んでいました。また、先生やカウンセラーの方と積極的に連絡を取ると良いと思います。在学中や修了後の皆様のご活躍をお祈り申し上げます。

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家族と先生方に感謝! 長谷美紀子さん

長谷美紀子さん

私がバベル翻訳大学院(USA)に入学を決めたのは、インターナショナル・パラリーガルになるために、法律や法律英語など、履修したい科目がとにかく多く、大学院へ入学すれば好きな科目がより多く履修できる、と思ったからです。充実したカリキュラムも魅力ですが、先生方の丁寧なご指導や励まし、進路に関するアドバイスなど、本当に親身になって頂き、今現在、無理なく学習を進めることができているのも、先生方のおかげです。 今回、入学を決断する大きなきっかけとなったのが、ワーキングスカラシップの存在でした。ワーキングスカラシップで仕事をしながら学費の一部を支払うことができるということは、経済的な理由に加え、実際の業務に触れることができる本当にいい機会だと思いました。現在私は働きながら3人の子育ての真最中です(長男9歳、長女6歳、次男4歳)。実際には、時間のやりくりと頭の切り替えが一番の課題となりますが、「勉強する母親」を子供たちも自然に受け入れ、夫も積極的に協力してくれています。そんな家族にも感謝の気持ちでいっぱいです。 BUPSTでの学習やワーキングスカラシップのお仕事を通して、本当に学ぶことが多く、また新しい経験もでき、入学を決めたことは大正解でした。先生方のご指導、家族の協力、そして今学んでいることを将来につなげるためにも、引き続き頑張っていこうと思います。

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Mikiko Nagatani

I have decided to attend BUPTS because I am very much interested in taking more courses on laws, legal English, etc. to become an international paralegal. When I checked the curriculum of BUPST, I was quite sure that I could learn a lot if I went up to BUPTS. Now, I deeply appreciate BUPTS’s staff and teachers for their help and advice as to career options. They often encourage me to keep trying harder to make my dream come true.

One more big reason to decide to attend BUPTS is Working Scholarship. This system gives me good opportunity to earn a part of my tuition as well as experience actual work. I have a job and am in the middle of child-raising of three kids (9-year-old son, 6-year-old daughter, and 4-year-old son). Under this circumstance, I sometimes have hard time to manage my time or change my pace. But, my kids naturally accept “Studying Mom”, and my husband helps me a lot. Thanks to their help and understanding, I can continue studying and working. I give big thanks to my family!

I learn and experience so many things everyday through BUPST and Working Scholarship. I feel rather strongly that I made the best decision to go up to BUPST. Supported by BUPST’s staff and my family, I am doing my best everyday to be an international paralegal. (Student’s Transcript)

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「仕事を納品するような気持ちで課題を提出しています」 田中久美子さん

田中久美子さん

 私がバベル翻訳大学院(USA)のインターナショナル・パラリーガルコースを受講する決め手になったのは、米国アクレディテーション機関認定の学位が取れること、そして、毎回の提出物への個別添削指導を通して確実に実力がつけられる、というその教育プログラムへの信頼感でした。  大学院ですので当然学習量は多く、仕事をしながら継続するのはなかなか楽ではありません。2005年の7月に受講を開始してから、2年以上経過した最近になってやっと1年次の課題を全て提出し終えたというのが実情です。学習の進度は人それぞれだと思いますが、私の場合は、学位取得だけでなく、それに相応しい実力をつけることを最重要に考えていましたので、プロの方に添削していただける機会を生かすため、自分なりに納得ができる訳を提出しようと試行錯誤したため、どうしてもペースが遅くなってしまいました。「とにかく量をこなして、経験を積む」という石田先生の講義の内容を自分に言い聞かせて、模範例をうまく取りいれながらペース配分ができるようになってきたのはここ最近のことです。また、翻訳のプロになるということは、翻訳で食べていくということですので、「時給を意識して一定のペースでいつも訳せる実力を身につけることが大切」という石田先生のお話も非常に参考になっています。当たり前のことのようですが、ただ「英語力をつけたい」という漠然とした思いと、「英語で食べていきたい」という思いには雲泥の差があると思います。プロになるためには、後者の覚悟が不可欠であると日々感じていますので、大学院の課題も、仕事を納品するような気持ちで時給を意識して、文字数と訳出時間の記録をするようにしています。

 翻訳大学院で法律翻訳を学んでいることは、日々の仕事にも大きく役立っています。私は、不動産資産の運用管理・売却などを行う外資系企業に勤務しているのですが、特に法律改正の際など、施行直後の情報が少ない中で弁護士や法務部のスタッフと意見交換しながら対応を検討し、外国人経営陣に英語で説明をしなければなりません。積極的に情報を収集し、弁護士に作成する要約メモの内容についても、論点のズレや情報の漏れがあればクライアントとして弁護士に指摘し、修正をして頂かなければなりません。こうした作業を進める際にも、法律翻訳の勉強をしていることで文言の解釈などについても自信を持って業務を進めることができるので非常に助かっています。また最近は、法律翻訳に限らず、通常の英訳のスピードが速くなってきたことを実感できるようになってきましたので、とても嬉しく感じています。

 卒業までには、まだ2年以上かかりそうですが、マイペースで学習を進め、将来は、法律翻訳と学生時代に取得した行政書士の資格を活かした仕事をする予定です。そのためにも大学院での学習を通して、商品価値のある翻訳技術を着実に身につけたいと考えています。

 【田中久美子さん】 中央大学法学部法律学科卒。行政書士、宅地建物取引主任者資格を有する。1992年より2年間カナダに留学。オフィス・アドミニストレーションを学び現地企業勤務を経験。帰国後、2001年よりISS通訳研修センター他にて法律翻訳を学んだ後、2005年7月にインターナショナル・パラリーガルコースに入学。 2002年より外資系不動産管理会社でアセット・マネジメント業務を行う。

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共訳出版への参加で「原文に忠実に」を再認識 篠田知佐子さん

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○ 原文に忠実に

バベル翻訳大学院(USA)の修了生として翻訳するにあたり一番にこだわっていきたいポイントは「原文に忠実に」ということです。海外の文章を翻訳する意義は、内容そのものが面白いというケースのほかに、外国人独特のユニークな語り口や切り口が日本人読者にとって新たな世界を開くというケースも考えられます。その場合は特に、原文の息づかいを活かさなければわざわざ翻訳する意味が半減してしまいます。先だって共訳に参加した “An Ear to the Ground”という本は、気さくな語り口でガーデニングの極意を著したものでした。専門用語は多いものの対象はあくまでも一般読者で、最大の特色は自然への愛情あふれる文章。「原文に忠実に」の重要性を再認識しました。

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○ 翻訳者として

学習の過程でさまざまな英文や翻訳論に触れ、なぜ翻訳するのか、何を翻訳したいのかということを考えさせられました。最近は、外国人が日本をどう見ているのかを紹介することで、日本人に日本の良さを再確認してもらいたいという思いが強くなってきました。

書店には、海外の生活文化や考え方を紹介し、なぜ日本人はそうしないのかと疑問を投げかける書物が並んでいます。それらにも一理ありますが、同時に今の私には、外ばかり見て自国を卑下するのは謙虚を通り越してあまりに自虐的に思えてしまいます。日本人はもっと日本好きであってもいいのではないでしょうか?私自身、児童期の海外経験から長らく日本を好きになれず、欧米の環境や価値観のほうが優れているという錯覚を抱き続けていました。ところが翻訳を学習するうちに、次第にその思い込みから開放されていきました。翻訳は英語と日本語を対比させる作業の連続です。その作業を通じて日本語の表現とはなんと豊かなのだろうと感心し、そのような言語を生み出した日本の風土や気風に思いを馳せるようになったのです。

○ 翻訳者をこころざす皆さんへ

あまり着々とは学習を進めてこられなかった私ですが、なんとか修了作品に取り掛かれる段階までたどり着き、今はただただこれまでの成果を形にしたいという気持ちです。翻訳学習を通じて、翻訳術、英語、自分自身、仕事の進め方などについて、幾多の思わぬ発見に出会い、それらは確実に私の財産となり、自信にもつながっています。ぜひ一人でも多くの方に、一つでも多くの発見の喜びを積み重ねていっていただきたいと思います。

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「勉強、子育て、家事、仕事・・・チャンネルを切り替えて」 山本美和子さん

山本美和子さん

 バベル翻訳大学院(USA)で、いつも新たな発見をさせていただき、ここまで来ることができました。大学院全体を大きく見ると、翻訳家として独り立ちすることを大前提に捕らえた、翻訳の論理、実践、法律上の権利、出版社側が翻訳者に求めるものや流れ、インターネットを活用してのサーチ方法や、会計な科目が包括的に用意されています。細かな視点から見ると、例えば、翻訳英文法の単語篇では、どのような辞書を用意したらいいのか、立体的に単語を捕らえ直してはじめて日本語として自然な名訳がやっと出てくることを教わります。第一線で活躍されているプロとはこんなにも多くの辞書を用意するものだとは知らず、それまで、七年間細々と翻訳の仕事をして参りましたが、名訳ならぬ迷訳を披露していたかもしれない自分にメスが入れられました。翻訳英文法の文法篇では、自然な日本語の構造を加味し、なぜFather is the last man to be accused of taking bribes.が「父は絶対、賄賂を取ったなどと非難されるようなことはしない」となるのか、段階を追って教わったとき、衝撃的で、瞬時にこの技術が身につきました。

 また、翻訳の修士号を自宅で目指すということは、素晴らしいことではありますが、少数派でもあります。ややもすると勉強に行き詰ってしまいがちです。しかし、当校には親身になって誠実にアドバイスしてくださるカウンセラーがいらっしゃいます。特に草柳さんにはこれまで何度もお励ましをいただき、ここまで来ることができました。また、科目の中で分からなかったことは直接担当の先生に伺い、いつも熱心な回答をいただきました。

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 現在私は、アメリカで6才と5才の子育てをしながら、また、自営業も横目で気にしながら勉強を続けておりますが、不器用な私でも、進めていくうちに自然と頭の中に、勉強、子育て、家事、自営業のチャンネルが出来上がるようになりました。私の勉強時間には、あれとこれをやろう、と考えて取り組み、学校へ子供を車で迎えに行ったあとは、対話、現地校の宿題、日本語の勉強、習い事の練習のお手伝い、晩御飯にチャンネルが切り替わると、手っ取り早いこれにしよう、食器は皿洗い機に任せようと切り離して考えられるようになりました。もっとも時々チャンネルが故障し、ふと訳文のことで頭が一杯になり、お話聞いていないの? と子供や主人に怒られることもありますが…。

 時間は優先順位を考え、食材などの買い物は週に一度にしたり、食事の支度は簡単レシピを利用するなどして、消しゴムのかすをかき集めるようにして、捻出して参りました。あらゆる可能性を考えだすと、本当にすがすがしい気分になります。

 もちろん予定通りに行かないことも多く、裏庭に出没するオポッサム(フクロネズミ(有袋類で子供を背負って行動する習性がある))を見て自分のようだな、とひとり苦笑することもあります。しかし学習を苦に思ったことは一度もありません。子供からは勉強への意欲をもらい、周りの方々からお力添えをいただき、ずっとしたかった勉強ができるのですから、感謝にたえません。

 今は、修了作品として、入学当初から希望していたメンタルヘルスに関する本を翻訳しています。将来は、いじめ、ひきこもり、自殺、結婚などの社会問題を抱える日本の方々に役立つようなメンタルヘルスの本を中心に翻訳することが目標です。

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「ゴールに向けた目標の細分化」 前川 悠貴さん

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Write your future resumeを作成して、考えているよりも書くのが一番! と実感しました。ゴールをぼんやりと思い描いているだけではキャリアを積むことはできない、と自分を鼓舞する機会となっています。
 バベル翻訳大学院で修了作品を完成された方は皆さん感じていることだと思うのですが、一冊の本を翻訳するのは、「やる!」と決めても実際には途方もない作業です。その作業を支えてくれたのは、担当講師の方々のアドバイスはもちろん、綿密な計画作成と実行にあったはずです。私の場合は、初めに立てた計画を細分化して一日一日こなさなかったことが災いし、焦り続けた毎日だったのですが。
その頃実感した計画実行の大切さを、Step4の未来履歴書で思い出しました。

★○○年にこの資格を取る! と決める

「資格を取る」という目標は、具体的で分かりやすい目標です。語学資格はもちろんですが、語学習得は時間がかかりますし、違った方面からもアプローチしていこうと視点を変えることにしました。
目標は、一年に二つの資格を取得すること。語学(翻訳)を一つと、別の資格を一つ。次に資格試験の日程、傾向と対策、必要な学習期間を調べ、逆算して一カ月の学習目標を割り出しました。さらに計画を一ヶ月から一週間に細分化し、一週間のうち必ず予備日(休暇日)を設けるようにしました。遅れた分を取り戻すための日数も予定に入れれば、気持ちに余裕も出てきます。
あとは、モチベーションの維持と、学習時間の確保に向けた具体案が必要です。モチベーションの維持は、いかに気分転換をするかですべてが決まると思っています。運動が得意なほうではないですが、体を動かすために意識して散歩をしたり、違った景色を見に行く時間を設けたり、「空白の時間」も計画に組み込みました。
とはいえ、仕事と日々の研究と学習時間をすべて換算すると、やはり時間が足りません!睡眠時間を削るしかないか? と思案しながら、結局寝ています。
でも、資格をひとつ確実に取ろうとすることで、日々の生活の優先順位も見えてきました。例えば、睡眠時間を減らさずとも、メールや電話等の対応にかける時間を短縮するだけでかなり余裕が生まれます。人とのコミュニケーションはもちろん大切なのですが、だらだらとメールの文章に悩むのは、時間がもったいないと感じるようになります。また、気をつけたいのがスマートフォンやインターネットを見る時間の長さです。翻訳には調べものが必須ですから、必要なことを調べるのは当たり前、でも余計な情報にまで目に留めている時間はない、と気づきます。学習時間を確保しようとすると生活スタイルも変わるのですね。

★○○年に、これを達成するぞ! と決める。
未来履歴書のもう一つの優れた点は、キャリアを具体的に書き込むことでした。
「訳書が出せたら良いな~、文学賞が取れたらいいな~」という希望を含む目標(不確実な目標)とともに、確実にものにできるはずのキャリアを設定することで、不確実な目標のほうの不安が減り、キャリア実現の可能性が見えてきました。

前川 悠貴(まえかわ ゆうき)
大学英文科卒業後、翻訳の世界に興味を持ち、バベル翻訳大学院へ入学。2012年秋期卒業。バベル翻訳ワークショップでの監訳のお話を頂き、監訳デビューを心待ちにしながら、日々勉強中。また、塾講師として中高生に英語と国語を指導している。

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「「未来履歴書」・・・五年後の自分を描く」 藤井 稔子さん

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STEP4の「五年後未来履歴書」は、これまでで最も迷わずにすんなりと書くことができた。STEP1の「自己発見シート作成」、STEP2の「キャリアビジョン作成」、STEP3の「スキル棚卸シート作成」を経て自分の深層心理が少しずつ浮き上がり、「未来履歴書」にうまく反映させることができたような気がする。

それでは内容を一つずつチェックしてみよう。
1、キャリアビジョンは大きく、vividに描かれているか?
 かなり抽象的ではあるが、私の志向するところの大枠を確実に捉えていると思う。
2、利他的視点に立ってゴールを設定できているか?
 自分の興味にとどまらず、他者の興味ともオーバーラップする面積の広いゴールであると考える。
3、自分の‘売り’はキャリアビジョンに適したものであるか?
 適していると思う。今を起点に想像すればかなり無理な売り文句と言わざるを得ないが、「できるかぎり大きく描いたキャリアビジョン」に照らせば、適った‘売り’になっているのではないか。
4、スキル・資格は、自分の‘売り’を裏付けるものであるか?
 自分の‘売り’を裏付けるスキル・資格であり、キャリアビジョンの土台を築くものでもあると思う。
5、スキル・資格の分野を徹底的に絞り込んだ上で、周辺領域も取り込まれているか?
 専門分野に関してはこれまでのキャリアを基盤に考えているが、目下の関心事を取り込みたいという気持ちが強く働いた内容となっている。「目下の関心事」に関する知識はなく、ゼロからのスタートになるので、キャリアビジョン実現のためには「人を巻き込む術」が必要になるだろう。私が最も苦手とすることであり、今後の課題の一つである。
6、キャリア歴はキャリアビジョン実現に近づくものになっているか?
 着実に近づいていると思う。
7、Limited Belief を解き放つことができているか?

完全に解き放つことは難しいが、履歴書を見る限り、‘あこがれ’とも言うべき内容が書かれている点で、Limited Beliefはある程度解放できているのではないか。

ここで自分のLimited Beliefについて再認識しておきたい。
・体力、記憶力、集中力すべてが低下している中で、新しいことを吸収するのは無理だ。
・仕事や家事に追われて翻訳の勉強をする時間がない。
・堪え性がなく飽きっぽい性格なので、何をやってもものにできない。
・翻訳者としてお金を稼げるレベルに達するのは到底不可能だ。
・あと十年、今のように元気でいられるとは思えない。
・これまでの仕事を深める努力をし、経済的安定を得るのが賢明だ。
等々。

理想を追いかける一方でマイナス思考に強く引っ張られるところが私の短所で、もの事が空回りしてしまうことが多い。このことを意識し、努めてプラス方向に思考を仕向けていかないとつまづき感を感じることが多くなる。自分が前向きになれる本や音楽、映画を活用しながら負の連鎖を断ち切るように心がける日常である。「私にはできる」と何度も自分に言い聞かせ、できている自分をイメージする(空想の世界に入り込む感じで)。こうすることで、できる気がしてくるというかできない気がしなくなってくる。こうなればしめたものだ。計画通りにことを運べば自動的に思う方向へと導かれていく。今回描いたキャリアビジョンも是非ともこうあって欲しいものだ。きっと途中で練り直しを余儀なくされると思うが、これも計画のうち。よりよい道程で、よりよいキャリアビジョンに到達できれば結果往来である。

長くなってしまった。チェックに戻ることにしよう。最後に一つ。
8、五年後の自分がこの「未来履歴書」を確認している姿が想像できるか?

 できる!
さあ、五年後の新しい自分を夢見て、日々精進あるのみ。計画表を常に目につくところに掲げて。

藤井 稔子(ふじい としこ)
愛知県出身、平成九年、愛知学院大学大学院文学研究科 博士課程前期修了。バベル翻訳大学院一年在学(第三専攻)、バベルより『ドリームワーク』を共訳出版。目下の関心事は地震予知。

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「Limited Belief を解き放つ」 中島 秋さん

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堀田先生が告知メールで今更ですが念のため、とおっしゃった「ゴールは今を起点に積み上げていくものという考えを払拭し」「Limited Beliefを解き放つ」。今回のワークを通してやっと腑に落ちました。

この数年でかなり払拭されたと思っていたのですが、まだまだ堀田先生がおっしゃるようなマイナスのアファメーションを知らず知らずのうちに繰り返していることに、今回初めて気がつきました。私の場合は、語学そのものにも興味がありますが、時間がないからマルチリンガルにはなれない、翻訳は出来ても英語が流暢に話せるようにはならない、子供を預けられないから仕事の時間が取れない・・・それを全て払拭するには、どんな些細な目標・希望でも言葉にして書き出さなければならない。ということに気がつき、今回実行しました。資格ではないものでも、仕事と呼べるか悩むようなものでも、希望は今回すべて書き出しました。

すると、今まで何十年も私のただの「希望しているけど実現できない」がいとも簡単にゴールになり、5年後の現実になりました。言葉の力はやはり強い。翻訳をする者としては責任を感じるとともに、心強いことです。

また、私が仕事をしていく上では、家族の状況が大きく影響してくるため、そのことも考慮しました。3年後には下の子が小学校に入学しますし、5年後には上の子が6年生、下の子が3年生になります。そうすれば、6年後になれば、夕方も仕事ができるようになったり、場合によれば家を空けることもできたりするということがわかります。そうなれば翻訳以外の、プロジェクト周辺のマネジメント(滞在中のサポート・通訳・翻訳など)も行うことができます。そういう感じで希望をどんどん取り込んで今後5年の私はどんどん成長していきました。

繰り返しになりますが、今まで実現しないと思っていたことが現実になっていくのはとてもワクワクして、実現のために今日の小さな一歩を踏み出すパワーになっていきました。今までは好きなことでも、希望(例えばXX語を習得する)とは実現しないことと決めつけていて、ゴールが霞んで見えないため、過程(語学の勉強)を楽しむだけで、ただその時その時の楽しみだけではいつのまにかうやむやになってしまうのでした。今は過程も楽しみながら、ゴールを見据え、今すべきことがわかるので取り組むことができます。そして習得するというゴールが見えれば、仕事に活かせるかもしれないといった感じで、その先の新しいゴールもまた見えてくるのです。このような考え方は私にとっては新鮮でした。目の前のことをこなすことばかりで、未来が今と地続きであることに疎かったように思います。

具体的な内容としては、前からお話をいただいていたプロジェクトがあったのですが、サスペンド状態になっていたため、ほかの道を模索して、この半年に医薬翻訳を目指して行動していました。このプロジェクトがこの度準備段階をようやく乗り越え、動き出しそうだとちょうど先日連絡を頂き、両方を2つの柱として5年後の私を組み立てました。どちらがメインになっていくのか、2足のわらじを履くのか、今の時点ではわかりませんし、決め付けてしまいたくもありません。状況も私と同じく生き物であり、どうなるのかわからないのが面白いと思います。どのようになるとしても、今を大切にやるべきことを進めていけば、必ず最善の状況になる。仏教を学んで得た視点です。

しかしこの視点も、以前は、目の前のことにがんばっていれば運が回ってくるというか、例えば神様かサムシンググレートがごほうびをくれる、といった感じでした。しかし今なら、今は未来と地続きで何個かある道のどれかに行くだけで、ある程度は自分の意志も加えることができるというより現実的な考えができるようになりました。

この5年がとてつもなく楽しみになってきました。

中島 秋
2013年4月バベル翻訳大学院にてMST(翻訳修士号)を取得。特許・技術・医薬専攻。ビジネス及び一般のe-mail、手紙、ホームページなどの翻訳を行っている。

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「5年後の私は、今よりももっと充実した人生を送っている」 高野 守さん

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 Step4はこれまでのステップよりもすんなりと書けました。未来履歴書を1年ごとに気軽に書き進めることができました。ただ、正直、こんな内容になるとは当初思っていませんでした。Step1-3に乗せられて勢いで書き上げたような気持ちです。

 私は、今、自身のアメリカビザの件で苦労しています。国との境をこれほど強烈に意識したことはありませんでした。この期間、成田空港にも足を運んでいますが、ずらりと並んでいるアメリカ行きの飛行機に乗れないことにとてもやるせなくなりました。テレビの旅行番組でいかにアメリカを多く取り上げているかということも、そんな事情で痛烈に意識させられる次第です。そんな事情でアメリカでの住まいを離れ、実家での生活を余儀なくされているなかで、PC一つで何の問題なく(英米法辞典pc版、ポケット六法は買いましたが)バベルの勉強を継続できていることについては、バベル、翻訳とのつながりや縁のようなものを感じています。アメリカでは真面目に勉強しなかったので、日本で本腰を入れて勉強しろという使命が下ったのかもしれません。

 私が法律事務所で働こうとする動機のひとつに、私のアメリカビザの問題にまつわることがあります。私が退職する際に、その時点でまだ有効であった私の就業ビザの取扱いについて、会社側からも会社顧問弁護士からも何の説明もありませんでした。私の経験から感じたのは、移民法を取扱う法律事務所として顧客会社の社員の就業ビザの手続に関わった場合、社員がその会社を退職する場合には、その解除手続の必要性にまで言及することです。会社にとっては一社員の就業ビザサポート、顧問弁護士にとっては顧客会社の一社員の就業ビザサポートかもしれませんが、ビザが一旦発給されてしまえば、在職中や退職後を問わず、ビザに対する責任の一切は当該社員が負うことになります。

 法律もその国の文化や社会の一側面だと思います。私は、アメリカが好きです。でも理由はうまく説明ができません。個人主義、自由、などの言葉が浮かびますが、人との接し方が日本よりも人間的だと感じます。社会や家族の中の人間ではなくて、その人自身と接しようとするのです。言葉にできないような抽象的なものにその国の本質があって、目に見える、耳に聞こえるものとしてその一面が具象化されているだけのような気がします。

 言葉にできないような、抽象的に感じることを大事にしています。そこに本質があるような気がします。言葉で説明しようとすると、感じたことが説明することにすり替わってしまいます。目に見える、耳に聞こえるような具体的なものは、本質の一部が具象化されただけです。本質が変わると周りに見えているものも変わるんだと思います。事前に夢中になれることや、携わっていて快適なことが自分に求められていることでありその人の使命なんだと思うのです。

 多様性を認めることは、お互いの価値観の違いを認め尊重して共存すること。家族や恋人など身近な人との関係にも言えることです。但し、現代社会のようなストレスの多い中では、しなやかで穏やかな姿勢や気持ちを維持していないとなかなか難しいことです。ただ、その原点は食生活と生活習慣だと思います。生きることは食べることです。私たちの体が自身が食したもので出来上がっています。健康に生きている土台があって、幸せを拡大するために自分の使命として仕事をすることが可能になるのです。

 ここ30年位の間で人間を取り巻く食のあり方が急激に変化しています。昔は、コンビニ弁当も、ペットボトルのお茶もありませんでした。昔は、もっと作り立ての温かいものや淹れたてのおいしいお茶を飲んでいませんでしたか。かつては、携帯電話やテレビのない静かな食事時間があったように思います。現代社会は、江戸時代の人々にとっての1年間の情報量を1日で見聞きしているそうです。風味のない食事や過多な情報、こういった変化が体を蝕み人間のこころも弱めているように感じます。

 未来履歴書の話が、いろんなところに行ってしまいました。目標に向かって恐れを感じることは正しいことです。それを達成するために慎重になり、周到に準備をしたり計画を練ったりするからです。夢も希望も成長も、自分の中にあります。他人や周りと比べることになんの意味もありません。他人や周りが気になる時は、からだや心が弱っていて手作りの温かい食事で心に満足感を与えることが必要かもしれません。私は、義理の姉を尻目に、毎日三食、自分で食事を作って作り立てのものを食べています。周りに振り回されずに自分が感じることを正しく知るには、健康度の高いからだと心が必要なのです。
(以上)

高野 守
法律翻訳専攻。約20年の日米における旅行会社勤務の後、バベルに入学。ようやく修了作品に取りかかることができそうです。インドの伝承医学を生活に取り入れ、早寝早起きを励行し、菜食中心の食生活を送っています。

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「5年後の未来履歴書作成」 杉村 昭紀さん

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この機会に、自分の60歳定年までの会社人生とその後の生活のすべてを振り返ってみることができました。そして我ながら自分のこれまでの生き方が、ほぼ満足すべきものであったような気がして、そのことに何となく安らぎを感じております.生きやすい時代であったのだと思います。それに比べて、今の若者たちを取り巻く環境は、はるかに厳しいものなのだろうと思うのです。

敗戦直後は何もない時代でした。衣食住の向上に向けての希望だけはあったように思います。アメリカ映画に出てくる50-60年代のアメリカの物質生活にあこがれて、それをどこかで目標にして生きていたような気がします。そして、そこには貧しくとも、一家団らんがあり、近所付き合いも密で、生活を充実させてくれました。

会社に入ると入社教育があり社員を大切に育ててくれた。飲み会、社内旅行、パーティー等が職場のコミュニケーションを助けて、家族的な団結を育んだ。そして企業は右上がりに成長していった時代であり、戦後20年で日本はGDPで世界第2位の経済大国になっていった。社員は会社の資産であった。努力すれば自分の希望が叶えられる時代でもあった。

おそらく、それを支えていたのは、伝統ある優れた知恵や技術、仕事への熱意、工夫であったと思う。

1981年、成田から、ニューデリー、カラチ、クエイトを経由し、ジェッダに到着。ジェッダで当時一番大きなホテルを住処に、支店開設に向けて動き出した。第一の仕事は運転免許証の書き換え登録で交通局へ行ったとき、正門の前に、血を流したけが人が担架に乗せられたまま放置されていた。交通事故の場合,先ず交通警察の手続きが済むまでは、けが人を病院へ運ぶことはないとのことだった。正にカルチャー・ショックであった。文化の違い、宗教警察、イスラム教、戒律の一番厳しい国といった言葉が頭の中を駆け巡った瞬間であった。

ガソリン・スタンドで、コリア(韓国人)?と訊かれたので、ヤパニ(日本人)だと答えると。「ヤパニ。クエイス・ナンバーワン」日本人はいい、一番だと言ってくれた。自分たちがここへ来る前に、日本企業戦士が現地で評価されるような活動をしていてくれたのだと思い胸が熱くなった。アフリカから帰国する国連難民高等弁務官事務所で働く若い女性の話も心に残っている。

1983年の中東、アフリカは平和で、ケニヤのナイロビも今とは違って、家族連れで2週間のサファリ・ツアーを楽しむことができた。まだ東西冷戦中で世界は安定し、現在のようなイスラム国家の内紛や国際テロなどない平和な世界であった。
ジョージア州アトランタでのSITAの連中とアトランタ・ブレーブスの野球を観戦したことや、バンコックやロンドンでのIATAの国際会議でのWorkshopでも日本についての印象は大変良く戦後日本の平和主義の意味を知った。

翻って、現在の若者は、通勤電車の中で、また歩きながらスマホを片手に、SNS(Line, Facebook等)やゲームに没頭し異様に感じます。面と向かって言葉を交わすコミュニケーションが苦手な若者が増えているようです。その原因に一つは、複雑で厳しい社会環境や、厳しい現実からの逃避ではないでしょうか?

それは、今の時代1990年バブル経済がはじけて以来、経済のグローバル化が進む中で、日本経済のデフレ・スパイラルが進行し、安い人件費の海外に生産工場を移し、国内が空洞化して、他国の追従を許さないような最先端技術を十分に持たないなかで、社員はコストの一部と考えるようになり、即戦力社員を優先採用し、単なる部品の一つと見做し、その生活を犠牲にして利益の獲得をしているようです。

廃墟となった戦後の日本を世界第2位のGDP大国に成長させたものとは全くちがう新しい産業経済のParadigmを今、構築すべき時期に来ているようです。地理的に島国である日本はガラパゴス化する傾向にあります。またそれが独特の日本文化を生んだとも言えるのですが。グローバル化が進む中での新しいパラダイムをこれからの若者たちが、グローバルな視点に立って生み出して行くしか、日本の再生はあり得ないと思います。

海外で日本国の印象を訊けば、素晴らしく独特に存在する日本文化、作法、大切なかけがえのない自然の美しさを挙げます。どれもこれまでの時代の人々が育んできたものです。日本の若者はこうした日本文化の伝統を引き継いで、内向きにならずに世界を生活の土俵として、文化や人種の違いを乗り越えてグローバルなコミュニケーションを図り、新時代に勝ち抜ける日本の産業経済の新しいパラダイムを構築してほしいと思います。

杉村 昭紀
昭和17年2月17日生(68才)青山学院大学英米文学科卒。日本航空(株)入社。社内英語検定1級取得。整備本部、国際旅客本部、成田空港総務 勤務。
*サウジ・アラビア(ジェッダ)空港開設3年
*IATA(国際航空運送協会)の世界各地での総会に出席
*SITAのWorld Tracer Baggage Tracing Systemの導入教育を英語で行い、世界各地を回る。
定年定職後、バベル大学院にて、科学技術翻訳修士を取得。ODA関連の技術翻訳をし、現在に至る。

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