母語話者・第二言語(公用語)話者数ランキング
1 中国語 10億5100万人
(母語話者:8億9900万人 第二言語話者:1億7800人)
2 英語 8億4000万人
(母語話者:3億3000万人 第二言語話者:5億1000万人)
3 スペイン語 5億7000万人
(母語話者:5億人 第二言語話者:7000万人)
4 ヒンドゥー語 4億9000万人
(母語話者:3億7000万人 第二言語話者:1億2000万人)
5 アラビア語 4億2200万人
(母語話者:2億9000万人 第二言語話者:1億3200万人)
6 マレー語 2億8100万人
(母語話者:7700万人 第二言語話者:2億400万人)
7 ロシア語 2億7500万人
(母語話者:1億6000万人 第二言語話者:1億1500万人)
8 フランス語 2億7200万人
(母語話者:8000万人 第二言語話者:1億9200万人)
9 ポルトガル語 2億6200万人
(母語話者:2億3000万人 第二言語話者:3200万人)
10 ベンガル語 2億4500万人
(母語話者:2億2600万人 第二言語話者:1900万人)
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11 ドイツ語 1億8500万人
12 日本語 1億3000万人
一方で、世界で最も使用されている言語ランキングとすると
1 英語 15億人
2 中国語 11億人
と順位が逆転、フランス語が3億7000万人で5位、ドイツ語が10位
と順位を上げていきます。
一方で、世界で外国語として学んでいる人が多い言語ランキングは以下の通りです。
1.英語(約15億人)
2.フランス語(約8200万人)
3.中国語(約3000万人)
4.スペイン語(約1450万人)
4.ドイツ語(約1450万人)
6.イタリア語(約800万人)
7.日本語(約399万人)
日本の言語政策が貧しく、年々減少傾向にあるとは言え、400万人の方々が日本語を学んでいると言うのは、頼もしい限りです。
が一方で、2016年に「World Economic Forum」が発表した”The most powerful languages in the world”をご存知でしょうか。
これは
① 地理力―どのくらいの地域、範囲で言語が通じるか等
② 経済力―GDPや総輸出額等
③ コミュケーション力
④ 知識&メディア力 ―ネット上の情報量等
⑤ 外交力
の5つの項目から世界で最強の言語を数値化しランキングしたものだそうです。
1.00ポイントが最高評価で、( )内は、ランクを指しています。大きい数値はマイナスポイントになり、反対に数字が低ければプラスポイントになります。各項目の評価比重は①~④までが22.5%、⑤が10%という配分だそうです。
以下が世界最強の言語トップ10です。
1位 英語 0.889(1・1・1・1・1)
2位 中国語 0.411(6・2・2・3・6)
3位 フランス語 0.337(2・6・5・5・1)
4位 スペイン語 0.329(3・5・3・7・3)
5位 アラビア語 0.273(4・9・6・18・4)
6位 ロシア語 0.244(5・12・10・9・5)
7位 ドイツ語 0.191(8・3・7・4・8)
8位 日本語 0.133(27・4・22・6・7)
9位 ポルトガル語 0.119(7・19・13・12・9)
10位 ヒンドゥー語 0.117(13・16・8・2・10)
最後に、将来の2050年には順位がどう変動するのかを見ていきましょう。また、各言語のポイント数に上下があれば↑↓のように矢印で表しておきます。
1位 英語 0.877 ↓
2位 中国語 0.515 ↑
3位 スペイン語 0.345 ↑
4位 フランス語 0.325 ↓
5位 アラビア語 0.295 ↑
6位 ロシア語 0.242 ↓
7位 ドイツ語 0.155 ↓
8位 ポルトガル語 0.149 ↑
9位 ヒンドゥー語 0.138 ↑
10位 日本語 0.110 ↓
1位は不動の英語でした。ポイントは微妙に下がったものの2位の中国語と比べてもまだ大差があります。しかし、中国語のポイントは前回の「0.411」から「0.515」へとスコアを上げています。
前回4位のスペイン語が3位に浮上、5位のアラビア語は順位こそ変わらなかったものの、ポイントの上昇率は大きいです。残念ながら日本語は8位から10位へとランキングを落としました。
人口減少のみに帰することができない日本の凋落は、ここいらで食い止めなければなりません。ここでは多くを言いませんが、財務省主導の緊縮財政の桎梏を解いてくれる執政者は
いつ現れるのでしょうか?
ひとつ翻訳ビジネスに寄せて申し上げれば、皆さまの多くは日本語と英語間の翻訳を指向されているかと思いますが、もし、余裕があれば英語以外の、できればpowerful languageを学んでほしいと思います。日本語、英語、そしてもう一言語、3極を結んで翻訳ビジネスを展開できれば様々な可能性が拡がります。日英という極端に言語構造が違う言語間の翻訳を学んでいれば、もう一言語の翻訳ははるかに容易になるとトライリンガルの翻訳者の方々は言います。こうして、翻訳者として、改めて自らを省みる機会も必要かと思います。
*ここで扱ったいずれのデータもデータ集計の関係で、最新版ではありませんので、全体の傾向だけをつかんでください。