学長メッセージ Part5 『 地球翻訳図書館 ー バベル・ライブラリー 2013 』プロジェクト

湯浅 美代子

Chancellor
湯浅 美代子

バベル翻訳大学院(USA)の院生、修了生の協力で『バベル ライブラリーメンバーズ』スタート!!

Shift your Awareness to Translation

 ものごとを変えるためには、まず考え方を変えること。パラダイムシフト、ポールシフトなどと言うと、膨大な物理的パワーが必要と思われがちですが、実は、その考え方が変わることにより一気にShiftが起こる、それがまぎれもない真実でしょう。

You make it with your thought.

 95歳で天寿を全うしたドラッカー曰く「未来を予測する最善の方法は自分の手で創ってしまうこと」。
 この言葉を借りれば、暦が無ければ自分の手で創ってしまうこと。

 私はBABELという場を与えられ、生涯現役を誓って今年で丁度折り返し地点に立っています。昨年の12月12日で60歳、人生120年とすると、ちょうど半分まで来ました。ここからは、BABELという場で与えられた使命を、共振できる皆様とともに創っていきたいと考えています。

 その使命に気づいたのは、21世紀に入ろうとする1999年のことでした。それはバベルの塔の神話の新たな解釈に出会った時でした。皆さんがご存じのバベルの塔の神話というと、人類が天を突くような高い塔をたて、その地に安住しようとしたことに神が怒り、お互いの言葉を通じなくさせ、その混乱のため人類は散り散りになった、ということでした。

 ところが、1999年、オーストラリアで出会った子供向けの聖書にはこう書かれ ていました。「その地にとどまらず、世界に広がり、その智を広め、繁栄しなさい」、これこそバベルが約40年、翻訳を業として仕事をしてきた本来の意味かもしれないと気づかされました。世界中の智を楽しめる「地球翻訳図書館」創りこそが私の使命と決めました。この地球翻訳図書館が火付け役となり、多言語間の翻訳がより一層活発になることによって、世界中の知識と叡智が人類に共有されるようになる。ここで初めて、散り散りになった人類が、翻訳を通じてまたひとつになると言えるのかもしれません。

 「地球翻訳図書館」創り、未訳の智を発掘し、多言語に翻訳、変換して多くの人の気づきのきっかけを創り、その幸せに貢献する。これを全面的にバックアップするのが、Babel University Professional School of Translation(米国バベル翻訳大学院)、すなわち、このプロジェクトの主体となるのは世界30か国余りに住む米国バベル翻訳大学院の院生、そして修了生。そして、世界中に埋もれたコンテンツを発掘し、版権の仲介を行うBabel Books & Rights Marketplace, これを出版し普及するBabel Press、 そして、翻訳を担うBabel Trans-Media Center, Babel Staff。このように、これからの10年は皆様の力をお借りして、地球翻訳図書館の創造にバベルグループの総力を結集していきます。

 Six Degree of Separation(6次の隔たり)。SNSというビジネスモデルを創った社会学者スタンレー・シーグラム曰く、「人は6人を介せば世界中の人々にコネクトできる」、と考えれば、「地球翻訳図書館」創りという仕業に共感,共振する輪が広がれば、地球を智の宝庫「Global Knowledge Garden」とするのも難しいことではないでしょう。

 こんな共振の輪をつくるために、バベルは「バベルライブラリーメンバーズ」をスタートしました。バベル翻訳大学院の院生、修了生はもちろん、このプロジェクトに共鳴する方は誰でも参加できます。

 そして、そこで、バベル翻訳大学院の院生、修了生を含むバベルライブラリーメンバーズに期待する所は、翻訳者になるということ以上のことです。それは、翻訳をプラニングする「翻訳企画コーディネータ」になっていただくこと。
翻訳企画コーディネータとは、自らのユニークネスに気づき、その分野の書籍、コンテンツを探し、著作者と相談し、バベルグループの全面的なサポートのもと、翻訳出版を実現し、その紹介記事を書き、関連セミナーを開催し、その原著者、またはそのコンセプトの世界への紹介者になること、すなわち、単なる翻訳者ではなく翻訳のプランナーになってほしいということです。

2013年、皆さんは、今一度、なぜ翻訳なのか、それぞれの翻訳とのかかわりを宇宙的視野で見直し、あなたの翻訳人生を再設計していただければと考えています。

バベルグループはそんなあなたに協力を惜しみません。

バベル翻訳大学院(USA)湯浅学長メッセージ

>>Part6 『2013年、バベルの塔の意味を問い直す試み -その4 』