説明
人類の遺産、特級美術品をとりもどせ!
クリムト、デューラー、ルーベンス、ミロのヴィーナス、神聖ローマ皇帝冠、ネフェルティティの胸像……
第二次世界大戦中、ナチスの占領地などで略奪された人類の美術史上極めて貴重な特級美術品を捜索し、押収する任務を負ったアメリカ陸軍の部隊「モニュメンツ・メン」の中心人物による実録。映画『モニュメンツ・メン』では、著者ロリマーをマット・デイモンが演じた。ブリューゲルや、ゴヤ、ベラスケス、ファン・エイクなど、ロリマーたちが守り、救出に貢献した文化財や地図、年表を収め、世界で最も危険な盗難美術品捜索を描く。
これは、まるで戦場にいるかのような生々しい回顧録であり、読者をその行動の中心に引き込む。同時に、本書は最高の学術研究の幅広い歴史的背景を持っている。本書はまったく並外れた、そしてきわめて重要な本である。
――ウォール・ストリート・ジャーナル
この記録を読むことで、多くの宝物が岩塩鉱の洪水や、放置された貨車、火災、ひどい湿気や不適切な保管状況、そしてあらゆる方面からの略奪から救われたのは、ロリマーとその同僚たちの迅速な行動と献身のおかげであることを改めて実感した。また、彼らの学識と献身のおかげで、これらの品々は目録化され、整えられ、ナチスによって持ち去られたコレクションや家に戻されたのである。
――トーマス・キャンベル[元メトロポリタン美術館館長兼CEO・現サンフランシスコ美術館館長兼CEO]
ヒトラーによって破壊される前に、ナチスに略奪された文化財を探し出すために結成された美術品専門家たちによる特殊部隊「モニュメンツ・メン」の活躍を描いたスリルと臨場感あふれる物語。貴重な図版270点以上を収めた。
[目次]
序文――リン・H・ニコラス
はじめに――ルイ・ロリマー&アン・ロリマー
初版序文「ミッション」――ジェームズ・J・ロリマー
第二次世界大戦年表[一九三八‐一九四五年]
▸地図――戦時中に著者がたどったルート[一九四四‐一九四五年]
第1章 基礎訓練
▸地図――アメリカにおける著者の基礎訓練[一九四三‐一九四四年]
第2章 ノルマンディー
▸地図――ノルマンディー[一九四四年]
第3章 パリのモニュメント担当官
▸地図――パリ[一九四四年]
第4章 パリ、そして城の占拠者
▸地図――イル゠ド゠フランスの城[一九四四年]
第5章 地下に隠された美術品
▸地図――美術品が保管されていた鉱山[一九四四‐一九四五年]
第6章 ローゼンベルク特捜隊の美術品保管所
▸地図――ノイシュヴァンシュタイン城周辺地域[一九四四年]
第7章 ベルヒテスガーデン――ゲーリングの物語
▸地図――美術品を積んだヘルマン・ゲーリングの専用列車のルート[一九四五年初め]
第8章 返還
▸地図――アメリカ占領区の美術品集積所[一九四五年]
第9章 自国における教育
謝辞
文献
写真クレジット
索引
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