説明
★内容★
千古の昔から変わらない男と女の心の百様を描いた『源氏物語』古色蒼然とした千年前の古文と、名訳の誉れ高いE.G.サイデンステッカーの英語訳を見比べ、「源氏」の面白さが二倍にも、三倍にも!
本書は、「源氏物語」の「桐壺」の巻を本文である古文とその英訳であるサイデンステッカーの英文を比較・対照しながら読むことで、二つのコトバによる「源氏」世界を味読できるようにしたものである。サイデンステッカーの英訳には、便宜を図って邦訳をつけた。
古典作品でもっとも人気がある「源氏」だが、この本文を昔の古文のままで読むのはなかなか大変。そので、口語訳、ダイジェスト版、マンガなどで読んでみる。
読んでみると、初めから終いまで、男と女がうっとうしいほどの色恋にうつつを抜かしているだけのように思われる。
ちなみに、英文法の知識は中学・高校時代に習った知識でほぼ十分。その昔、習った古文の復習とともに、英語のおさらいを「源氏物語」でするというのは、昔になかったオツな楽しみ方でしょう。
★エドワード・G・サイデンステッカーについて★
アメリカの日本文学研究者-
1921年2月11日生まれ。昭和22年アメリカ国務省職員として来日。帰米後、コロンビア大学で公法及び行政学の修士号を取得。
1947年に国務省外交局へ入り、イェール大学とハーヴァード大学に出向して日本語の訓練を重ねる。当時まだ日本にアメリカ大使館が存在しなかったため、連合軍最高司令長官付外交部局の一員として滞日。
その傍ら、東京大学に籍を置いて吉田精一のもとで日本文学を勉強した。その時の友人が直木賞作家の高橋治。
日本語に熟達して評論活動を行ったが、1962年からスタンフォード大学に奉職、のちコロンビア大学教授として日本文学を講じ、アンソニー・チェンバースのような後進を育てた。
谷崎潤一郎、川端康成らの作品や「源氏物語」などを翻訳して海外に紹介している。
平成19年8月26日東京都内で死去。86歳。コロラド州出身。コロラド大卒。訳書に「かげろふ日記」「細雪」等。著作に「現代日本作家論」等がある。
ジャンル:文学・語学
読者層:古文に興味ある方、古文で語学を学びたい方
定価:1,300円+税(1,365円)
著者:コトノ・キリエ
出版社:バベルプレス
判型:B5/ソフトカバー
頁 :102ページ
ISBN:978-4-89449-124-3
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