説明
★内容★
キルデンリー国の世継ぎの王女アニィは、鳥や馬と話せる力を持つ。
しかしその特異な能力を嫌うアニィの母親は、隣国ベイヤーンの王子にアニィを嫁がせることにした。アニィは従者に守られ、仲良しの馬に乗って、ベイヤーンへ出発する。
その過酷な長旅の中で、アニィは自分がいかに贅沢で甘えた暮らしをしてきたのかを痛感する。しかし旅の終盤、友達のように慕っていた侍女のセリアに裏切られ、命を狙われたアニィはたった一人で逃げなくてはいけなくなる。
なんとかベイヤーンまで辿り着くが、そこではなんとセリアが王女を名乗っていた。
はぐれた仲良しの馬を探すために、アニィは身分を明かせないまま、ガチョウ番として働きながら機会を待つ。お城での暮らしとうって変わって、薄暗い狭い部屋、板一枚のベッドで眠ることになる。労働し、仲間を作る中で、生きることの厳しさと楽しさを学んでいくアニィ。
そんなある日、アニィはゲリックという青年と出会う。二人は会うたびに惹かれあっていくが、突然ゲリックから別れを告げられ、それと同じころに、やっと探し当てた愛馬も殺されてしまい、アニィは打ちのめされる。しかしこの馬がきっかけで、アニィは動物と話せる力だけではなく、風を操る力も手に入れることになった。そこへ、ベイヤーンとキルデンリーの戦争の噂が広まる。
それがセリアの陰謀だと知ったアニィは、今度こそ逃げずに本当は自分が王女であることを国王に伝えることを決意する。セリアと王子の結婚式が行われる間際に、仲間と敵地へ乗り込んだアニィは、命がけで自分の身分を明らかにし、セリアの陰謀を止めようとする。ところがそのとき、驚くべき真実が判明する。
ベイヤーンの王子が実は・・・・・・。
ハラハラドキドキのストーリー。手に汗にぎりながら、アニィがんばれ!と声をあげて応援したくなる。物語の結末は、読んでのお楽しみに。アニィの幸せを祈りつつ・・・・・・。
★著者★
シャノン・ヘイルは、29歳で 本作品の『THE GOOSE GIRL』 によって出版デビューしました。
これが好評を博し、以後、ENNA BURNING 、RIVER SECRETS と続いた三部作で、評価を確立しました。
その後 PRINCESS ACADEMY が、世界で最も権威ある児童書の文学賞とされるニューベリー賞の2006年度のオナーブックに選出され、同作品はニューヨーク・タイムスのベスト・セラー入りも果たします。
さらに、大人向けの初の作品 AUSTENLAND も出版しました。夫との共著で子供向けのグラフィック・ノベルのシリーズも手がける彼女は、これからがますます期待されるYA作家の一人だといえるでしょう。
タイトル: グース・ガール
著者:シャノン・ヘイル(Shannon Hale)
訳者:石黒 美央、せのおゆり、武方 恵美、渡邉 真弓
監訳:中原尚美
ISBN:978-4-89449-109-0
出版社:バベルプレス
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