説明
★内容★
舞台は真冬の北極。ある、凍えそうに寒い日に、ほっきょくぐまの赤ちゃんが2頭生まれるところから、この物語は始まります。
お母さんぐまは子ぐまたちが厳しい自然界で生きていけるよう、さまざまな知恵を授けていきます。
冬、春、夏、秋、そしてまたやってくる冬。一年を通した、彼らの暮らしぶり、子ぐまへのしつけ、子ぐまの成長、他の生物との共存など、現実は過酷でありながらも、やわらかい語り口には、著者のあたたかさが感じられます。
そして、一瞬写真かと見まごうほどの、やさしいタッチで描かれたすばらしい絵の数々に、思わず息をのんでしまうことでしょう。
彩り豊かな四季をとおして、過酷な北極で生活をする彼らが、力強く、ときにはやさしく、文章と絵で表現されていて、大人も楽しめる、読み応えのある作品に仕上がっています。
この本に登場するほっきょくぐま以外にも、現在さまざまな生き物の生活を脅かしているのが温暖化です。氷がとけて、無数の生き物たちが生きていくのが困難な状況に陥っています。彼らを、そして地球を守るために、わたしたち一人ひとりに今なにができるかのか、考えさせるきっかけを本書は与えてくれるはずです。
動物園でしか見たことのない、ほっきょくぐまの本当の世界をのぞいて見ませんか?
読み終えたあと、何か大きなものがこころに残る、すてきな作品です。
★著者★
ブレンダ・Z・ギバーソン
アメリカ人の児童向け作家、イラストレーター。
ほとんどの時間を川や森で費やし、珍しい動物や植物が、厳しい環境のなかでどう生きていくのか、ということに深い興味を抱いている。
このような科学的な側面は、彼女の作品に数多くみられる。“Mud City”、“Rain, Rain, Rain Forest”“The Emperor Lays an Egg”、ベストセラーとなった“Cactus Hotel”(『サボテンホテル』三河内彰子訳 福音館 2000年)などがある。
最新刊“Moon Bear”(2010) も、クマが主人公の物語となっている。現在はワシントン州、シアトル近郊に在住。
★イラスト★
イリア・スピリン
ロシア共和国、モスクワに生まれる。
1991年、アメリカへ移住。子どもの頃、著名な美術コンテストで、いくつもの賞を受賞。21歳のときに、ニュージャージー州のウエスト・ウインザー・ライブラリーで壁画を描いた。父親ジーナディ・スピリンの仕事を受け継ぎ、現在は絵本のイラストを手がけている。ニュージャージー州、プリンストン在住。
読者層:小学校1年生以上
原書:『アイス ベアー ~ほっきょくぐまたちは今・・・』
タイトル:ICE BEARS
定価:1,500円+税(1,575円)
著者:ブレンダ Z. ギバーソン
イラスト:イリア スピリン
訳者:熊崎 洋子(くまざきようこ)
出版社:バベルプレス
判型:285㎜×225㎜
頁 :38ページ
ISBN:9784894491151
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