説明
★内容★
三つ子のアナ・テレサ・エレナには、学校の友人モハメッドの身の上話が、かっこいい冒険物語のように思えます。モハメッドの両親はアフリカからの移住者で、ある日、朝早く、小さな舟でやって来たのでした。
でも、それを見ていた魔女のタイクツには、モハメッドの話が面白いとは思えません。そこで、三つ子に《違い》を体験させるために、ある世界へ送ってしまいます。そこはとてもおかしな場所、チーズの星!三つ子はどんな体験をするのでしょうか…
★お話の中身★
学校のやすみ時間。三つ子のアナ・テレサ・エレナは、モハメッドやトニーと、目かくしおにをしてあそんでいます。こんどは、テレサがおにに。目かくしをしてそろそろとあるいて、アナをつかまえました。頭のてっぺんから足の先まで、さわっています。
だれかなぁ? めがねがないから、トニーじゃないでしょ・・・う~ん、モハメッドでもなさそう。だって、かみがもっとクルクルしてたもん。
車いすにのったマリナが、やってきました。「なかまに入れて」「いいわよー。でも、マリナがおにだからね!」と、うれしそうにアナ。やった!これで、おにをしなくてすんだわ!アナが、マリナに目かくしをします。
するとテレサが、「マリナ、ずるい!車いすだと、わたしたちよりはやくはしれるじゃない」きっとマリナの車いす、とってもたのしいよ。わたしのキックボードよりもね。
目かくしおににあきて、ちがうあそびをはじめました。アナの足をテレサが手をもって、ゆらゆらゆらしながらうたいます。この舟がひっくりかえっても、おじょうさんこわがらなくていいからね~♪そのとききゅうに、モハメッドがなき出しました。
「ぼくのパパとママは、しずんでしまいそうな小さな舟にのって、とってもとおいところからやってきたんだ。朝早く、こっそりとね。だってもし見つかったら、むりやりかえされてしまうんだよ」モハメッドの話をきいた三つ子は、「なんでなくのか、わかんない」「とってもおもしろそうな話じゃない!」「そんなすっごいぼうけん、なかなかできないわよ!!」・・・・ですって。
するとそこに・・・
★著者★
1939年バルセロナ生まれ。美術学校卒業後、絵にかかわる仕事に就く。結婚後、1969年にかわいい三つ子の女の子を授かる。
1983年、自分の娘たちアナ・テレサ・エレナをもとにした絵本を描き始める。現在、その作品はヨーロッパをはじめ、世界の国々で翻訳され、多くの子供たちに親しまれている。そして、数々の賞も受賞している。
文・カルラス カップダビラ1965年生まれ。教育ジャーナリストとして、テレビやラジオの子供向け教育番組作りにも携わる。その作品は、いつも、明るく楽しくユーモアにあふれている。大人向けの本も執筆。ちなみに絵のルゼェと姓が同じなのは、全くの偶然!
★訳者★
ながの せつこ
学習院女子短期大学卒業後、第一勧業銀行入行。働きながら、慶應義塾大学文学部・経済学部を卒業。夫の海外赴任のため退職し、2002年~06年 中米ニカラグア、スペインのバルセロナで生活。
バルセロナで、友人が、当時2歳だった娘に絵本をプレゼントしてくれたのが、「三つ子のアナ・テレサ・エレナ」との出会い。その絵のかわいらしさ、色合いの美しさ、そして内容の素晴らしさに感銘を受け、この絵本を日本に紹介したいと思うようになる。
★ながのさんからのおすすめ★
世界中で翻訳されているスペインの国民的人気のテレビアニメ「三つ子のアナ・テレサ・エレナ」がいよいよ日本に登場!!学校の休み時間にアナ・テレサ・エレナは、車椅子に乗っているマリナにいじわるを言ってみたり、アフリカからきたモハメッドの身の上話をたのしい冒険物語だと言ってみたりと、自分達と違う人の境遇などを理解できませんでした、その時魔女のタイクツが現れました。
魔女のタイクツは、三つ子をチーズの星に送ります。チーズの星の生物は、目はひとつ、足は熊手とバネの形。
その熊手を使ってチーズを削って食べているのです。三つ子には熊手の足がないので、チーズを食べることができません。
そのうえ、チーズの星の生物からは、自分たちとは違う姿をしているといって、三つ子は笑い者にされてしまいました。
こんな体験を通しながら、人には違いがあるということを三つ子は学びます。スペインの教育省の協力を得て製作された内容で、巻末には親子で考えるページもあり、大人も気づかされることがたくさんあると思います。
タイトル:三つ子のアナ・テレサ・エレナ チーズの星に行く!
著者:カルラス カップダビラ
絵:ルゼェ カップダビラ
訳者:ながの せつこ
ISBN:9784894490987
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