説明
★内容★
幻想的な雰囲気を持った、不思議な物語です。
美術館に展示されている、ガラス球に入ったドールハウスのようなお城。
その中に、ひとりの少女が住んでいる――
しかも、見学に来た女の子たちに、その少女が見えるといいます。
なぜ少女がそこにいるのか、少女の正体は誰なのか――といったことはわからないまま。
少女は、お城の中できれいなものに囲まれながら、
未来永劫、孤独なときを過ごすよう運命づけられています。
孤独をいやすため、少女は夜の夢の中で、昼間に美術館を訪れた女の子たちを
訪ねていき、出会った相手の絵を自分の部屋の壁に飾ります。友だちのしるしとして。
そして、この絵本の読者も、少女の友だちになれるのです。
チェッコリのイラストは実に詩情にあふれていて、絵をながめているだけで、
美術館にいるような気分になります。
その時点で、読者はもう作者たちの魔法にかかっているのですね。
★著者★
ケイト・バーンハイマー(Kate Bernheimer)
作家。著書に『The Complete Tales of Merry Gold』など小説2作品があり、『Mirror, Mirror on the Wall: Women Writers Explore Their Favorite Fairy Tales』などエッセイ集2作品の編集も手掛ける。アラバマ大学MFA(美術学修士)課程准教授。『Fairy Tale Review』の編集長。現在は、夫、娘、愛犬ペネロペと共に生活。アラバマ州タスカルーサ在住。本作品は自身初の絵本。
★イラスト★
ニコレッタ・チェッコリ(Nicoletta Ceccoli)
イラストレーター。手掛けた絵本の数々は世界中で出版されている。ニューヨークのソサイエティ・オブ・イラストレーターズ銀賞(2006年)や国際アンデルセン賞(2001年)など受賞歴多数。イタリア最高の絵本イラストレーターと称賛されている。『An Island in the Sun』(ステラ・ブラックストーン作)、『Horns and Wrinkles』(ジョゼフ・ヘルガーソン作)、『The Barefoot Book of Fairy Tales』(マラキー・ドイル作)『The Barefoot Book of Fairy Tales』など数々の絵本でイラストを手掛けている。サンマリノ共和国出身、在住。
★翻訳者★
くろだ しんすけ(黒田 慎介)
大阪府茨木市出身。京都大学大学院情報学研究科修了後、大手通信事業者に13年勤務。3年間のフランス駐在も経験。翻訳ツールを開発するベンチャー企業へ転職を経て、独立・起業。現在は、翻訳・通訳・人材サービスの会社を経営。本書は4歳になる息子のために翻訳した初の絵本作品。
発行:2013年2月20日
原書:HIDE and SEEK
タイトル:『もう いいかい?』
定価:1,600 円+税( 1,680 円)
著者:アイリーニ・サヴィデス(作)
オーウェン・スワン(絵)
訳者:きくた ようこ(菊田 洋子)
出版社:バベルプレス
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