説明
★内容★
近頃、至る所で憂国論や亡国の危機が叫ばれ、この国の病状悪化の深刻さが伺える。著者は、その病原が「日本らしさを失っている」ことで、「日本人としての生き方を取り戻すこと」が最も有効な治療法だと語る。なぜ、日本らしさ、すなわち自分らしさが失われてしまったのか。なぜこの国は、自分の個性や能力も発揮できず、努力が空回りしてはやる気も元気もなくしてしまうような状態に陥ってしまったのか。日本らしさとは何なのか。日本には、歴史を貫いて流れる一筋の水脈がある。著者が「清く美しい流れ」と呼ぶこの流れこそが日本らしさの根源であり、日本人とはこの流れの川岸に暮らしてきた民族なのである。森林山岳国家である日本の川は、清く明るく澄み切った流れであり、それが国民の人となりにも影響を与え、「清く明(あけ)く心」の持ち主こそが理想的人物とされてきた。多くの恵みに富んだ平安で豊かな川の暮らし。その風土は、人々に微笑を絶やさない優しく穏和な表情と性格を与え、思いやりの気風の中にも凛とした品格を育んできた。ところが、「これなくして日本人にあらず」というこの流れ自体が今ではすっかり忘れ去られてしまっている。このことに誰よりも苦しんでいるのが、本来の自分を認められず個性的でかけがえのない自分を失ってしまった日本人自身に他ならない。一刻も早くこの状態を脱却することが肝要であり、一人一人が「自分に合った、自分らしい生き方とは何か」を自分の問題として考えることが中身の伴った国の改革、更には、楽しく豊かで美しい生き方につながる。150年前の日本人の暮らしはまさにそのもので、「清く美しい流れ」に沿った理想的な生き方があった。いま最も大切なのは、一人一人が自分たちの原点、源流を見つめ直し、自分自身を生きるという視線を失わず、美しい自然と風土の恵みの中で育まれてきた日本人としての生き方を取り戻すことなのである。
発売日 : 2017/6/21
言語 : 英語
ペーパーバック : 134ページ
ISBN-10 : 4894495341
ISBN-13 : 978-4894495340
寸法 : 14.81 x 0.86 x 21.01 cm
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